石の猿 〈上〉

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石の猿 〈上〉

  • ISBN:9784167705572
  • NDC分類:933

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内容説明

現代米国ミステリの最高峰、J・ディーヴァーの代表作「リンカーン・ライム」シリーズ第4弾! 中国の密航船が沈没、10人の密航者がニューヨークへ上陸した。同船に乗り込んでいた国際手配中の犯罪組織の大物“ゴースト”は、自分の顔を知った密航者たちの抹殺を開始した。科学捜査の天才ライムが後を追うが、ゴーストの正体はまったく不明、逃げた密航者たちの居場所もわからない――。果たしてライムは冷血の殺戮を止められるのか。2003年「週刊文春ミステリーベスト10」第5位。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

修一郎

119
今回は蛇頭の殺し屋が敵役さん。ディープな科学捜査に加えて,ニューヨークのチャイナタウンを舞台にした中国風俗が詳細で興味津々。文革時代の迫害の歴史を各キャラクターの出自に使ったり,風水文化が捜査のキモになっていたりと,読むと,おぉ,作者はこんな風に見てるんだ―とワタシが読んでもめっぽう面白い。作者が中華系文化に敬意を払って取材したのだと思う。GC-MSで無機分析っておかしいだろ!は相変わらずだけど。下巻へ。。2017/11/30

bookkeeper

103
★★★☆☆ 再読。中国からアメリカへの密航船に同乗した乗客を根絶やしにしようとする"ゴースト"と、それを阻止せんとするライム達の知恵比べ。 ライムが信頼する客観的事実とは異質な言葉を話す中国系の人々。目が離せない感じの刑事ソニー、サックスの関節痛を気にかけてくれる漢方医ジョン他、気になる人たちが多いけど、ストーリーを忘れてしまっている。ゴーストは誰だ?"冥界の十王"とか"紅色"とか、独特の言い回しが格好良い。背後に気をつけて下巻にいくよ、老板。 「その場所に行くんだ。かならず私が連れ戻す。心配するな」2019/10/23

nobby

93
何となく中国からアメリカへの密航を巡る背景に馴染めず長年途中で置いてた。中盤リー刑事の合流からようやく物語が進み出す。でも、ここまではレギュラーメンバー以外にはあまり惹かれず…ディーヴァー作品なのでただでは終わらないとは思うが。近い所に黒幕いそうな雰囲気感じながら、最後での衝撃の展開!これはそのまま下巻へ(笑)今のところ?なタイトルの“石の猿”、はたしてどんな意味を成してくるのか。2014/12/23

セウテス

88
リンカーン・ライムシリーズ第4弾。中国密入国者を運ぶ船に、国際指名手配犯のゴーストが乗船している事を突き止めたライム一行。しかし船は捕縛直前ゴーストにより自爆。10人の密入国者が生き延びたと判るが、顔を見られたゴーストは彼らの抹殺を開始する。現場検証からのプロファイリング、サックスとライムのこのスタイルが特徴なのは変わらない。彼らと一緒に検証する感覚が、楽しく癖になる。今回の敵はハッキリとしており、大金をバックにあらゆる処に影響力を持つ。仲間の車に爆弾が仕掛けられる等、何時もよりエキサイティングな展開だ。2016/10/13

Tetchy

88
West Meets East。本作の主題を一言で表すとこうなるだろうか。中国からの密入国者とそれを抹殺する蛇頭の殺し屋の捜索に図らずも中国から密入国してきた刑事ソニー・リーと協同して捜査することになったライムとリーとの交流が実に面白い。物語の構図は相変わらず殺し屋対ライムだが、マンネリに陥らないようアクセントを付けている。本書の名バイプレイヤーはまさしくこのソニー・リーだ。あくまで物的証拠を重視し、刑事の勘などを一切認めなかったライムが本書では東洋の特異な考え方のためにリーに頼るところが面白い。2011/10/06

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