【横浜みなとみらい店】 『丸太町ルヴォワール』ルービックキューブのような一冊
『丸太町ルヴォワール』(円居挽/講談社文庫)
1対1でよどみなく、そしてリズムよく
繰り広げられる言の葉を紡ぐ熱い戦いが、
あっというまに虜になる気持ちよさ。ユーモアさと生真面目さと、エスプリの聞いた屁理屈さ。
真実を追い求めるはず、というミステリーの王道を
気持ちよく裏切ってくれました。言葉遊びのように軽快なじゃれあいを
隣で聞いているかのように、
もしくはするすると解けるパズルを見ているかのように
スッキリ気持ちよく読めます。一言一言ころころ色が変わっていく、
ルービックキューブのようなそんな一冊。注目作家のデビュー作がついに文庫化です!
(横浜みなとみらい店 安田)