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内容説明
「自己啓発本」とは何か? なぜこんなに売れるのか? 10年で1000冊を読破したアメリカ文学者が、そのエッセンスを1冊に凝縮。
アメリカの宗教的・歴史的背景から生まれ、明治維新の激動期に日本に上陸した自己啓発本は、大衆文化に深く根付き、両国の国家的発展に影響を与えていく。そのダイナミズムを、『フランクリン自伝』から『スティーヴ・ジョブズ』まで、『学問のすゝめ』から『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』まで、数々の名著を手掛かりに読み解く。
目次
はじめに
第一章 自己啓発本をめぐる「愛憎劇」
第二章 アメリカの自己啓発の「源流」をたどる
第三章 ニューソートから生まれた二つの自己啓発
第四章 日本人はなぜアメリカの自己啓発本を誤読するのか
第五章 アメリカの自己啓発本が本当に伝えたいこと――すべてはあなたの選択である
第六章 ニューソート的に生きる:世界の見方を変えるということ
第七章 自己啓発本を「正しく読む」ためのブックガイド
あとがき
本書で言及した自己啓発本リスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
24
自己啓発本はなぜこんなに売れるのか? なぜアンチが多いのか?自己啓発本を1000冊を読破したアメリカ文学者が読み解く1冊。日本へは明治の『西国立志編』や『学問のすゝめ』とともに入り大衆文化に根を張った一方、「自助努力系」「引き寄せ系」という2つの流れが生まれたものの、カルヴァン主義の「運命は神が決める」から「選択権は人間にある」への転換というアメリカ側の本質までは十分に浸透せず、それが誤解やアンチ感情に繋がったと著者は考えていて、その本質は「選択できる」と思い込むための装置だとする結論は興味深かったです。2026/09/05
Roko
10
アメリカにはニューソートという考え方が浸透しており、それは『神が幾多の体験を得るために「宇宙を通して人と神をつなげている」いる』ということなのだそうです。人生の岐路において、いかなることも自分で決められる。その決断によって運命は切り開ける。まさに「思考は現実化する」し「引き寄せの法則」なのです。逆に言えば、このニューソートの考え方が身についていない人には、アメリカ式自己啓発は意味をなさないのです。なるほど、だから「アンチ自己啓発」派が生まれるわけです。初めてニューソートという考え方を知り驚きました。 2026/11/06
ayumi
3
自己啓発本を嫌悪している人が多いらしい。私も嫌悪とまではいかないが、自己啓発本は読書ではなくツール、人生に対する取扱説明書を読んでいると思っている節がある。だが、自己啓発本のルーツを本書で知る内、なるほど文化の違いなんだなということがよく理解できた。アメリカのニューソートという考え方から派生した自己啓発本。神という存在を前提にしたその考え方はなかなか日本人には馴染みにくいかもしれない。しかしながら、もう少し人間の尊厳という意識を上げられれば、受け入れることができるのかもしれない、そんな気がする。2026/10/04
志村真幸
3
アメリカと日本の自己啓発本を分析した内容でありつつ、同時に本書自体が自己啓発本ともなっているところがおもしろい。 分析の部分は非常に刺激的で興味深かった。日米の自己啓発本がまったく違った特徴を持っていることに驚かされるし、それが宗教的、歴史的、風土的、文化的な差異に根ざしたものであることがしっかりと理解できた。 世の中には自己啓発本を読みもしないのに馬鹿にしたり、読んでいるうちにアンチになっていくひとが少なくない。そうした読者に対して自己啓発本の有用性や「正しい読み方」を指南する内容ともなっている。2026/08/10
りんだ
2
まずは本当に面白かった。これまでの本の内容も含まれていたものの、新しい発見もたくさんあった。アメリカの自己啓発思想の二つに共通するのが、自分の人生は自分で何とかできるというもの。 でも日本人には合わない。これはおそらく宗教観の違いだろうというのが著者の見立てである。どちらが良い悪いという話ではないが、良いところをうまく取り入れられるといいのかもしれない。 自己啓発本で言っていることを採用しても、必ず成功するわけではない。だからこそ、今よりはいい人生に自分ですることができる、と思えることが大事なのだろう。2026/09/06




