出版社内容情報
建築で闘い続ける男――。初の自伝、完成!
17 歳でプロボクサーデビュー。だが早々とその才能に見切りをつけ、独学で建築の道を志した。しかし仕事は何もない。依頼がなくても、他人の土地で勝手に構想を練り、設計図を描く日々……。数え切れぬほどの挫折と、わずかな成功の積み重ね、それが私の人生だ。社会の不条理に、建築で挑み続けてきた男のビジュアル自伝!
内容説明
建築で闘い続ける男、初の自伝。
目次
ゲリラの活動拠点
建築家を志すまで
旅/独学で学ぶ
建築の原点、住まい
都市に挑む建築
なぜコンクリートか
断崖の建築、限界への挑戦
継続の力、建築を育てる
大阪に育てられた建築家
グローバリズムの時代に
子供のための建築
環境の世紀に向かって
日本人のスピリット
光と影
著者等紹介
安藤忠雄[アンドウタダオ]
1941年大阪生まれ。建築家。世界各国を旅した後、独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。イェール大、コロンビア大、ハーバード大の客員教授を務め、1997年東京大学教授、2003年から名誉教授に。1979年に「住吉の長屋」で日本建築学会賞、2002年に米国建築家協会(AIA)金メダルほか受賞歴多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomoichi
20
20年前、まだ長い学生をやっていた頃に安藤忠雄の講演を聴いたことがある。漫談のようで面白かった記憶がある。同時期に槇文彦の英語での講演を聴いた。東大自慢のクソ面白くもない最低な代物だった。独学建築家と学閥建築家。先日のあの件でも両者がニュースに出ていた。安藤の作品に対して好き嫌いはあると思う。しかし建築家の自伝で読む価値のあるの安藤忠雄と思う。作品集としても楽しめる作品です。2015/11/06
小木ハム
18
再読。写真を豊富に使われており分厚さの割にはすぐ読み終わる。社会に対する光と影、自然と人工物の調和、危険をすべて排除する教育への反論、というところで共感する部分は多かった。世間は光の当たってるものばかりチヤホヤして影の部分は見ないフリ、都心部は馬鹿のひとつ覚えみたいに背の高さを競い合ってニョキニョキ建つビルに溢れてるし、ガラスにぶつかるのはガラスのせいなのか?って本当それ。危険な存在も含めて″自然″なのに、それを排除しちゃったら″不自然″だよ。不自然の中で育った人間は、自然に適応できない。推して知るべし。2017/06/08
アキ
10
安藤忠雄展で実物の「光の教会」を見た。なんて簡潔で無駄なものがない、そぎ落とされた美しさなんだろうと感動した。禅に通じる気がした。渋谷の「卵」の地下駅や表参道ヒルズなど東京にも多くの安藤作品がある。また、こどものための建築で、あえて目的のないほったらかしの空間を作るという発想がいい。いずれの建築も、人間の歴史を刻んだ都市と自然との共生を考える、逆転の発想が斬新的!今年は、直島の自然光だけの地中美術館に行ってみたい。表紙の写真は、荒木経惟撮影。光と影。これこそ安藤忠雄の人生と精神と建築を端的にあらわす1枚。2018/01/07
あび
9
人が最も輝く瞬間は、日の目を見ている時でなく、目標に向かって闇の中を走り続けている時であるという話には心を打たれた。2015/09/28
aisu
9
反自然の代表みたいなコンクリート打ちっ放し建築なのに不思議と自然に溶け込んでいるのは緻密な計算ゆえとわかった。コンクリートと言えば廃墟のイメージ持っちゃうが、メンテにも力を入れてるそうだ。ゲリラ戦法、引き際、熟成・・・。「人生に「光」を求めるなら、まず目の前の苦しい現実という「影」をしっかり見据え、それを乗り越えるべく、勇気を持って進んでいくことだ。」子供に影を見せず蓋をして、危険から遠ざけるだけではうまく育たないねえ・・・。2013/06/11
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