白水Uブックス/人文知への扉<br> いま自然をどうみるか

個数:1
紙書籍版価格
¥1,760
  • 電子書籍
  • Reader

白水Uブックス/人文知への扉
いま自然をどうみるか

  • 著者名:高木仁三郎【著】
  • 価格 ¥1,584(本体¥1,440)
  • 白水社(2026/10発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784560680124

ファイル: /

内容説明

人と自然との新たな関係を描く名著

本書は、反原発運動を率いた「市民科学者」高木仁三郎が1986年に世に問うた自然哲学の名著。ギリシア神話の自然征服志向から、コペルニクス的転換、近代科学の「機械としての自然」像、民衆の自然観の蘇生、労働論まで、人間が自然を支配・操作の対象とみなしてきた歩みをたどり、科学の眼と感性の眼とに引き裂かれた現代人に、自由と解放の自然観への転換を促す。文明批判にとどまらぬ射程の広さゆえ、四〇年を経てなお読み継がれ、増補新版(1998年刊)で加わったチェルノブイリ以降の展望も含め、骨格は揺るがない。
3.11以降、脱原発の機運は高まったが、近年は再稼働や老朽炉の“建て替え”が語られ、賛否は再び揺れている。人間中心主義的な自然観が臨界点に達しつつあるいま、本書の根源的な問いは重みを増す。次の世代にも、自然との向き合い方を考える糸口となる一冊。解説=山口幸夫(原子力資料情報室共同代表)


[目次]

序章 いまなぜ自然か
 ある早朝に  科学的な自然像  二つの自然  核テクノロジーの意味するもの  第二の自然  孤独な征服者  自然観の見なおし  エコロジー  エコロジズムは解放の思想たりうるか  本書の構成

第一部 人は自然をどうみてきたか
第一章 ゼウスとプロメテウス
1 プロメテウス神話
 『プロタゴラス』のプロメテウス  遅れてやってきた人間  プロメテウス讃歌  縛られたプロメテウス  ゼウスの正義
2 ヘシオドスの世界
 ヘシオドスのプロメテウス  『仕事と日』  ヘシオドスの正義と自然  正義の都市  自然と人間
第二章 ロゴスとなった自然
1 宇宙大の動物
 万物は水なり  宇宙大の動物  ロゴスとなった自然
2 アリストテレスの宇宙
 アリストテレスの宇宙構造  自然論としてのアリストテレス宇宙  「神」の投入  宇宙の中の人間  中世キリスト教社会とアリストテレス
第三章 機械としての自然
1 解放の時代
 革命と保守化  コペルニクス  宇宙観の解放  ジョルダーノ・ブルーノ  自然に内在する原理
2 近代的自然観へ
 機械としての自然  精神と肉体  数学の導入
3 ニュートンのもたらしたもの
 りんごと月  最初に法則があった  「私は仮説をつくらない」  自然は単純を喜ぶ  キリスト教と科学  職業としての科学
第四章 宇宙は解けたか
1 数学的宇宙
 数学的自然  上からの数学  相対性という絶対主義  物理的意味は後からやってくる  宇宙原理  完全宇宙原理  ビッグバン宇宙論  力の統一
2 宇宙と人間
 宇宙と神  ビッグバン理論は「我々の現在」を説明できるか?  ニューサイエンス  ニューサイエンス批判  自然観の転換

第二部 いま自然をどうみるか
第五章 エコロジー的地球像
1 「宇宙船地球号」モデル
 かけがえのない地球  人間自身についての認識  「宇宙船地球号」の限界
2 開放定常系のモデル
 生きている系  天動説の復活?
3 ガイアのモデル
 生きものとしての地球  ひな菊の世界モデル  共生の意味
4 生物と文化
 生物の文化  プロメテウスの末裔  生命の文化
第六章 民衆の自然
1 先住の世界から
 土着の自然  非核太平洋  ロンとの会話  バッファローのこと  伝承の説得力
2 近代を超える精神
 石牟礼道子の世界  近代をつきぬける生命感  人と自然とのかけ合い  遊びとおかしみ  野遊びの歌  たたかい
第七章 自然と労働
1 自由の国・必然の国
 ネイチャー・ショック 子供じみた態度?  自由の国 有用性としての労働  自然との闘い
2 労働と生活
 労働の意味  現代の労働  労働時間について  生活と自然  生きた社会  人間の主体性としての労働
終章 自然に生きる
 内なる自然性  金芝河のエピソード  偏見からの解放  狩する人  フェミニズムと自然観  反差別と自然性  自然主義  ナチュラルな社会  運動について  結び

増補 そしていま、自然をどうみるか
1 激動の時代の中で
 十二年がたつ  チェルノブイリ原発事故  情報の公開  地球環境問題
2 根源的転換に向けて
 「地球環境」について  転換  共生  未来を取り戻す  転換期における科学

 引用文献・参考文献
 あとがき
 増補新版へのあとがき
 解説 「オルターナティブな科学」をめざして(山口幸夫)

最近チェックした商品