内容説明
あのひとに出会って、はじめて知った。きれいなものが眠っていたことを。灰のような雪が降りつづけ、異常が平常と化したような世界で、あのひとも忽然と消えた(「南へ」)。端から見れば私は「プロ彼女」としての成功者だ。しかし本当は、私ほどいまの生活を失うことを、破滅を待ち望むものはいないはずだ(「希望はいつも色がない」)。禍々しくも光射す6篇、これぞ短篇集にして最高峰。
あのひとに出会って、はじめて知った。きれいなものが眠っていたことを。灰のような雪が降りつづけ、異常が平常と化したような世界で、あのひとも忽然と消えた(「南へ」)。端から見れば私は「プロ彼女」としての成功者だ。しかし本当は、私ほどいまの生活を失うことを、破滅を待ち望むものはいないはずだ(「希望はいつも色がない」)。禍々しくも光射す6篇、これぞ短篇集にして最高峰。