内容説明
SNSと「おすすめ」は、いかに「清き一票」を動かしたのか。兵庫県知事選から高市旋風まで、政治の背後でうごめくアルゴリズムを記者が追う。利用する政党、稼ぐ配信者、情報を受け取る有権者の視点から、日本政治の変容を描き切る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
18
SNSや動画サイトの「おすすめ」が、人々の怒りや不満を拾い上げ、投票先も動かす仕組みと、利用する政党、稼ぐ配信者、有権者の視点から描く1冊。実験が示すようにレコメンド機能は短時間で特定の偏った世界観を提示して錯覚を植え付けやすい。デモに参加した人々の背景や、稼ぐために動画を作る配信者を取材する中で、アルゴリズムは再生数と感情の揺れを優先して設計され、熱狂を生み出す構造は視聴者ではなく「広告主」こそが顧客になっている構図を浮き彫りにしていて、負の感情が莫大な利益を生む回路の根の深さをしみじみと実感しました。2026/10/07
武井 康則
8
財務省解体を叫んでいたデモから始まる。そのデモには主催者がおらず、まさしく烏合の衆。右も左も集まってしかし、統率する者はおらず、三々五々、自分の主張の近しいグループに入っていく。本来民主主義は様々な考えがあっていいのだが、同じ財務省を問題だと思いながら考えは正反対かもしれない。これでは結集できないし、力にならない。その一因を作ったSNS、ソーシャルメディアの説明があって、結局は同じ図式の、兵庫県知事選挙、都知事選、最後は高市旋風へと。2026/09/21
史
4
やっぱりどこか上から目線に読めてしまうのは、バイアスにかかっているからでしょう。しかしながら露骨な対立煽りはせずに、そのエコーチェンバーを作る意味とそして結果がでるという部分はそうなのかと言える部分でございましょう。でもまあなんでしょうか、言うなれば「支持率下げてやるぜえ!」な人たちにも取材してその意図を聞けたらバランスが取れているのではないかと思います。2026/10/18
みじんこ
4
YouTubeの政治系動画の話を中心に、アルゴリズムがどんな影響を与えているか、どれだけ早くおすすめ動画が変化するのかの実験等、面白かったが恐ろしくもあった。従来のオールドメディアのように受け身ではなく、ネットなら自分で情報を選んでいると錯覚する点を「自動化バイアス」で説明するのはしっくりきた。切り抜き等の動画投稿者、特にその政治家を支持していない、収益だけを求めている層が結構いるのも意外。そうとは知らず見ている人々も、現代社会への様々な不満が根本原因であろう。そこを解決しなければアルゴリズム政治は続く。2026/09/12
ヤヌザイ
0
知ってるよ、という内容もかなり多いです。 エコーチェンバーによって選挙結果が歪められている!というのはもうすでに一昔前の古い主張で。もっと個々人が能動的に考えた上の結果な気がしています。2026/10/11
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