内容説明
「これだけは読んでほしい、とずっと思っていた小説を集めました。気持ちのよい涙を流していただけたら、嬉しいです」――「お金」「食」「本」「老い」、生活に密着したテーマを独特の視点で物語る「原田ワールド」。話題作を次々と生み出し、今もっとも勢いにのる著者が、デビューから今に至る19年の軌跡を詰めた、未発表2作品を含む珠玉の作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
136
原田ひ香さん自選中短編集、タイトルが私を掴んで離さない。「喪失」がテーマの7作品どれも好かった。ラストの『夏のカレー』はアンソロジーで既読だが、あの時はどんな印象を持った?印象に残ったのはちょっと奇妙な感覚になった『失踪クラブ』と『君が忘れたとしても』特に後者は最後に泣けちゃった。誰も悪くない(いや、ストーカー呼ばわりしたことだけは許せん)けれど現実だよね。ドキドキしてその後が知りたい『ファーストクラス・ラウンジ』そして『夏のカレー』私は最後に出るタイプ?それとも最後に出て来て欲しい人がいる方?どっち?2026/10/24
Hiro
41
著者のデビューから現在まで、19年の軌跡を詰め込んだ短編集。これまでに何冊か著者の作品を読んでいて、どれも面白かったので期待して購入した。けれど今回は、帯にある著者の言葉のような「気持ちの良い涙」を流すまでには至らなかった。今回は自分の好みと少し合わなかったのかもしれない。それでも、これからも著者の作品は読み続けたいと思う。2026/09/30
pen
32
原田ひ香さんの短編集は喪失がテーマ。特に良かったのが「君が忘れたとしても」姉の死後、面倒を見てきた甥。義兄の再婚によって引き離されてしまった甥との久々の再会の約束。喪失感から仕事を失った彼女が再就職の際に買った唯一のスーツに身を纏い待ち合わせ場所に向かう。それでも彼が私に気がつかなければそのまま立ち去ろう。主人公の身を切る想いが伝わり結末を前に涙腺崩壊。「失踪クラブ」こんな友情もあるのか。俺が失踪したら(しないけど笑)探してくれる人はいるのかなあ2026/11/04
ゆっき
30
原田ひ香さんがこれだけは読んでほしいと思っていた小説を集めた、自選中短編集。作家生活19年の軌跡。じっくり読みたい作品集。残念ながら時間が足りなくて図書館に返却。次読むときは新しい年になりますが、楽しみに待ちたいと思います。2026/11/02
tan
29
原田さんはアンニュイな感じがクセになって追いかけている作家さん。今回はいつもと感じが違ったけど、新しい一面を見た感じがしてとても良かったです。「ASASAS」の太一兄弟は殴りたくなるほどのクズ全開で腹立たしかった。「君が忘れたとしても」はとっても切ない物語だった。義兄が再婚するのは仕方ないと思うが、極端に結実子を嫌う再婚相手はいかがなものかと。せめて壮真が幸せな10年を過ごしたと思いたい。結末がはっきりとしていない作品が多くてどれも余韻を残しながらもその後が気になる内容ばかりだった。2026/10/20




