内容説明
ひきこもりや不登校といった問題を抱える子どもたちは、何に苦しみ、どんな環境に置かれているのか。それを知ったうえで、保護者や教師ら大人たちは、彼らとどう向き合えばいいのかーー。長年、子どもたちの悩みや葛藤、苦悩と向き合ってきた精神科医の武井明氏が記した本書には、そのヒントがあふれている。読売新聞の医療・健康・介護サイト「ヨミドクター」連載コラムをまとめたもので、本書はシリーズ下巻。
示唆に富む理由は、武井氏の診察スタンスにある。武井氏は医師にありがちな「上から目線」ではなく、子どもたちと同じ高さまでかがみ、時間をかけながら彼らの言葉を引き出していく。深夜のオンラインゲームに依存する男子高生、体には異常がないのに突然歩けなくなり、声も出せなくなってしまった女子高生……。様々な例を紹介しながら、武井氏は彼らから多くを教えられた、という姿勢を崩さない。
そして、子どもたちが抱える問題は決して彼らだけのものではなく、社会の中で葛藤する大人たちにも当てはまると指摘する。本書は、大人が子どもの心に近づく一助となるのと同時に、日々の生活で息苦しさを感じる大人へのアドバイスにもなっている。
目次
(1)偶然、父の浮気を知った高1女子 どうすれば……子どもの「今を生き延びる選択」
(2)電柱のカラスに話しかけていた……自閉スペクトラム症で不登校の中2男子を支えたもの
(3)女子にあいさつされると好きになる高1男子に効いた助言は「AKB48だと思ったらいいよ」
(4)ノートの字を何度も書き直す高1女子 強迫症状を忘れさせたのは「推し活」だった
(5)「せっかく進学校に入ったのに」と涙ぐむ母……不登校の高1男子を変えた副担任とのお弁当
ほか



