ボイコットする身体 - 脳神経科医が出会った心身症患者たちの物語

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ボイコットする身体 - 脳神経科医が出会った心身症患者たちの物語

  • 著者名:スザンヌ・オサリバン【著】/高橋洋【訳】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 紀伊國屋書店(2026/08発売)
  • 澄みわたる秋空!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~11/8)
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  • ISBN:9784314012218

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内容説明

ストレスに満ちた現代社会で増える謎の病に迫る

〈心身症〉というわかりにくい病態に悩まされる患者、
およびその周辺で混乱する人々の実態を、
英国の神経科医が丹念に描き出した傑作ノンフィクション。

【心身症とは】心のストレスや葛藤が、痛みや麻痺など現実の身体症状として表れる病態。
医学的検査の数値が正常で、症状の原因を特定することが困難なケースが多い。

オリヴァー・サックスの後継者として英国各紙誌に絶賛された著者デビュー作
ウェルカム・ブック・プライズ、英国王立生物学会図書賞受賞、18か国で刊行

【著者】スザンヌ・オサリバン(Suzanne O’Sullivan)
アイルランド出身の神経科医。ダブリン大学トリニティ・カレッジで医学を修め、現在はロンドンの国立神経・脳神経科病院に臨床神経生理学・神経学の医療コンサルタントとして勤める。てんかんを専門とし、心因性疾患を研究。2015年に刊行したデビュー作の本書で、ウェルカム・ブック・プライズと英国王立生物学会図書賞を受賞。3作目の『眠りつづける少女たち』(紀伊國屋書店)は、2021年の王立協会科学図書賞の最終候補作に選ばれた。

【訳者】高橋洋(たかはし・ひろし)
翻訳家。訳書に、オサリバン『眠りつづける少女たち』、バレット『情動はこうしてつくられる』、ドイジ『脳はいかに治癒をもたらすか』、ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』(以上、紀伊國屋書店)、ルドゥー『存在の四次元』(みすず書房)、オコナー『悲嘆の脳科学』(青土社)、ダマシオ『進化の意外な順序』、ブルーム『反共感論』(以上、白揚社)、クラーク『経験する機械』(筑摩書房)ほか多数。

目次

第1章 涙──脳神経科医、心身症に出会う
 初めての患者/内面の苦悩よりも身体の障害を選ぶ人びと/用語の解説

第2章 ポーリン──精神的苦痛を身体で表現しつづける読書家
 映像記録と脳波/「でっちあげだとでも?」/診断されることの効果

第3章 マシュー──障害への偏見にとらわれたネット世代
 診断の肝/説得することの困難/ヒステリーはいかに説明されてきたか

第4章 シャヒナ──指が開かなくなった法律家志望の学生
 拒絶を緩和するには/シャルコーの功績/否認よりも怒りを

第5章 イヴォンヌ──作為症患者の影
 潜在意識的な性質/心身症に向けられる負の烙印/他人の注意を引くため?/詐病
者/「回復しなければ、私は単なる役立たずにすぎません」

第6章 アリス──乳がんの痛みに悩まされる医師
 なぜ他でもなく、この症状なのか/フロイトとブロイアーの理論/心身二元論から
の脱却/母と同じ経験/症状の発現を左右するもの/翻弄される人びと

第7章 レイチェル──活力をうばわれたダンサー
 慢性疲労症候群/診断というレッテルの効果/心気症と過剰診断の弊害

第8章 カミラ──知的で繊細、仕事も成功した女性が封印した記憶
 発症しやすい人の特徴/女性のほうがなりやすい?/病がもたらす利益/回復する
のはどんな人か/最初の発作を思い出す

第9章 笑い──社会に、私たちに何ができるのか
 心身症を治す方法

謝辞
訳者あとがき
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

kana

4
イギリスの脳神経医が心身症患者を診察し、精神科医に繋ぐまで。器質的異常はないが症状は決して嘘ではない。発症の経緯だけでなく、その生い立ちや彼らを取り巻いてきた環境を紐解いてゆく。筆者の考えでは、病気は患者を別の何かから守ってくれている。惰弱性、引き金、利益という三つの要因を解明すれば、回復のきっかけが得れれるのではないかということ。2026/10/04

cape

4
心身症って言葉は初めて知った。問題をややこしくしてる原因には、精神疾患へのスティグマがあるんだろう(原書が20年前?のようなのでなおのこと)。患者の側も「医者にかかればなおるはず」という意識があるけど医学はそれほど万能じゃない、ということのあらわれでもあるような。良くならない、原因も分からない、というのはそうとう焦るし更なるストレスであろう、と歯痛に苦しむも歯医者では「悪いとこないですよー」といわれ絶望した経験から思う……(休養してたらなおった)。

yukako

1
本書を読みながら、過去に関わったことがある心身症と思われる人を思い出しました。ストレスが体調に影響するのは誰でも多少はあるでしょう。明らかな原因が無いのに慢性的な全身の痛みに悩まされる人を目の当たりにして、自分の体を自分で痛めつける神経の働きに不可解なものを感じました。本来、症状がなければもっと生き生きとした生活を送れるはずなのに。器質的原因と症状との関係だけでは計り知れない人体の不思議を知りました。心身症を理解するための1冊です。2026/09/26

ぴーまん

1
「基本読書」から。読み物として面白く、サイエンスも妥協しないノンフィクションで、あっという間に読み終えた。英米圏の医師にはこういう読み物を書ける人が一定数いて、層が厚いなと思う(日本の類書だと、いつのまにか自分の研究の話になったり、露骨な自伝になったりしがちな嫌いがある)2026/08/13

takao

0
ふむ2026/09/27

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