内容説明
ことばを民衆にとりもどせ!
自由を欲した人びとの不屈の闘い――
軍靴の音が間近に迫り、思想への弾圧が次第に激しさを増していく1930年代、雪国・山形で、言語帝国主義に異を唱え、民衆の幸福のために力を尽くそうと志した、若き無名の言語学者がいた。治安維持法違反の罪を着せられ、事実上の獄死に追い込まれた斎藤秀一の生涯を軸に、平和と民主主義を守ろうとしたエスペランティストたちのすがたを、臨場感ある筆致で描き出す。今の平和があやういことを感じ取っていた小林司(1929-2010)が遺した、今、読まれるべき昭和史の一断片。
目次
序章 ―私と秀一との出会い―
第1章 就職難の時代 故郷で代用教員
第2章 庄内の歴史・時代背景
第3章 さらに山奥の分教場へ 検挙・失職
第4章 中学時代 駒澤大学 モジ改革にめざめたころ
第5章 失職、再検束、方言研究
第6章 雑誌『文字と言語』/ローマ字運動とエスペラント運動
第7章 各地のローマ字運動
第8章 方言研究/人民戦線/国策エスペラント運動
第9章 秀一の最期
著者あとがき
本書出版の経緯について(萩原洋子)
監修者あとがき(かどや ひでのり)
文献・資料
斎藤秀一蔵書
参考文献一覧
『文字と言語』讀者一覧表
『Latinigo』讀者一覧表
総索引
斎藤秀一略年表
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