内容説明
殺人犯にならなければ脱出できない。
『方舟』『十戒』の著者が仕掛ける“禁忌の驚き”
亡き両親から不動産を譲り受けた康之は、失踪した賃借人・海原の遺留品整理の際に、群馬の山奥の謎の物件の存在を知る。そこは、切り立った岩壁に囲まれた、「楽園」と呼ばれる奇妙な場所だった。恋人の沙織と一緒にそこを訪ね、探索をはじめた康之たちは、すぐに六人の“住人”に拿捕された。脱出のための条件はーー
「誰か一人を殺さなければならない」
『方舟』
第19回オリコン上半期”本”ランキング 文庫ランキングTOP10 第1位
週刊文春ミステリーベスト10 第1位 (「週刊文春」2022年12月8日号)国内部門
MRC大賞2022 第1位
『方舟』+『十戒』の累計発行部数が100万部突破。
――夕木春央が描く、極限のクローズド・サークル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
700
続編まだやるんだという衝撃。『方舟』読んだなら読み終えときたいところではあるけれど、単体の作品としては、もうそろそろ引き延ばしが厳しくなってきている。『方舟』は一見明らかにそうとわかる名探偵役がいて、推理の筋道も本格らしいしっかりしたもので、それら踏まえてラストで世界観ごと卓袱台返ししてきた衝撃が凄かったわけで、シリーズにしてしまうと、もうそれができず、新たな驚きを生み出すのはとても難しい。アリバイ工作も、リビングに隙間なく誰かがいる前提で運頼みな仕掛けであり、シンプルに質が落ちている。2026/07/31
たかだい
224
水没する地下施設、爆弾が埋められた孤島、それに次いで今回の舞台は殺人犯達が匿われた山奥の隠れ家 『誰か一人を殺さなければ脱出出来ない』という極限の状況の筈だが、前2作と較べるとややパンチ不足感が否めない 多分、なんやかんや作中の空気が思ったよりまったりしているからだと(個人的には)思う 確かに合理性を突き詰めた犯行目的や、それを踏まえた真実は面白かった が、それはそれとして作中の緊迫感は薄めな感じなのはマイナスかな… あと、実にシンプルなタイトルだが、なにやら皮肉が効いててそこは意外と好きです2026/08/10
ちょろこ
128
相変わらず…の一冊。「方舟」「十戒」に続き相変わらずの世界観。淡々としたカップルと共に山奥の謎の物件にいざなわれてみればそこには岩壁に囲まれた「楽園」が。名前とは裏腹、たちまち襲いかかる絶望の壁。そこに住まう訳アリ六人がひたすら怖い。そしてもちろんわかっているからこその、とある人物の言動、行動も。警戒しながらも、脱出のために誰をどうやって?迫られゆく時間はやっぱり引き込まれた。淡々と明かされゆく事情、まざまざと突きつけられた現実に心臓がドクン。最後まで見届けた満足感はあれど、ほんとよくやるよ。怖い、嫌い。2026/09/24
itica
94
山奥の脱出困難な場所。それを住人は楽園と呼ぶ。良くこんなクローズドサークルを考え付くものだ。図らずもその場所に入り込んだふたり。そこから脱出する方法は一つだけ。普通なら絶対無理でしょうと思いながら、私も主人公になったつもりで考えを巡らす。紆余曲折のラスト、いやあ参った。この結末どうよ? 2026/09/01
やっさん
92
★★★★★ 前作を読んでから2年経っていることもあり、不覚にもあのメイントリックには気付けなかった。ラスト15ページくらいで語られる数々の動機がサイコキラーすぎるだろと思ったけど、真相を知ってなるほど納得。2026/09/20




