内容説明
普段の帰り道、見慣れた職場、親しい友達。“それ”はあなたの日常に身を潜めて待っている。突然会社に来なくなった同期の行方、あり得ない死に方をしたパパ活相手、タワマンで起きる常識外の現象、現実を侵食する存在しないはずの子供の遊び、大好きな先輩に隠された猛毒、同級生が死んだ後に学校で出回った人魂の噂。ホラー小説界を牽引する新たな才能たちが贈る恐怖のアンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ごみごみ
50
日常に身を潜める恐怖を描いたアンソロジー6話。新名智さん『まぎれ鬼』現実と虚構の区別がつかなくなり、嘘が嘘でなくなっていく。沼にはまってどんどん抜けられなくなっていくような怖さ。 背筋さん『箱の中身はなんだろな』職場で無断欠勤が続く同僚。彼女を追い込んだのは・・人の悪意が恐ろしい。 梨さん『ブルーライト』夜の学校ってだけでひんやりゾクゾク。もちろん怖いけど、青春のほろ苦さもあって良き。 斜線堂有紀さん『涸渇』裏返ってた?どういうこと!? 想像したくない!2026/09/12
Koichiro Minematsu
38
「箱の中身はなんだろな(背筋)」「涸渇(斜線堂有紀)」「枯れた街の上でも(上條一輝)」「まぎれ鬼(新名智)」「したたりの宮(皮肉屋文庫)」「ブルーライト(梨)」の短編集。 娘からの推し本。 ホラーであって、モキュメンタリーこわー。2026/08/09
よっち
23
ふとした瞬間、恐怖はいつも意外な場所からやってくる。跳ねる幽霊より、職場・欲望・再開発・動画・対人関係がじわじわ現実を侵す六編の短編集。突然出社しなくなった同期と、動画に垣間見える部署の醜さ。パパ活を取りまとめる女性が直面する裏返った死と止まらなくなっていく喉の渇き、他者を蔑み蔑まれてしか生き残れない人間関係の地獄。タワーマンション高層階で起きた異常現象。帰り道で不思議な話を始める大好きな先輩。学校で夜に人魂が見えるという噂。日常のすぐ隣にある分類しにくい危険がじわじわと現実を侵していく怖さがありました。2026/09/08
lisa
18
夏といえばホラー。なのでこのアンソロジーを読む。全体的にとても面白く、アンソロジーというと合わない作品が出てきやすいけれど、こちらは最後まで愉しく読む事ができた。ただ、圧倒的面白さは背筋と斜線堂有紀。“箱の中身はなんだろな”のタイトルだけで薄気味悪さが出せるのって凄い。梨の“ブルーライト”もラストに相応しい青春もので、個人的に乙一を彷彿とさせる雰囲気で良かった。モキュメンタリーホラーも好きだけど、こういう物語のホラーもやっぱり好き。2026/08/09
MINA
17
人の悪意や醜悪さ、過ぎた好奇心が怖いのか。それとも得体の知れない“何か”と、それらが結びついて現実が侵食されるのが恐ろしいのだろうか。どの話も終わり方がとても良い。程良く、救いがなくて最高。皮肉屋文庫、梨は求めてる怖さとは少し違ったので…その他四名の紡ぐホラーはどこか因果応報的なバッドエンドの趣がして凄く好きかな。その中でも特にテイストとしては新名智のがお気に入り。自分が作った筈の物語が、勝手に独り歩きしてしまう恐怖っていうのはザラつきながらも心にしばし残る。2026/09/05




