檻の中のルフィ 闇バイトを生んだ者たち

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檻の中のルフィ 闇バイトを生んだ者たち

  • 著者名:栗田シメイ【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 講談社(2026/06発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065412954

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内容説明

「闇バイトを生んだのは私たちです」
東京拘置所の静まり返った一室で、犯罪集団の最高幹部の一人は著者に打ち明けた。

SNS上の「闇バイト」で集めた実行犯たちにフィリピンの収容所内から指示を飛ばし、自らの手を汚すことなく特殊詐欺と強盗を繰り返した「ルフィグループ」。

マスコミ各社がこぞって取り上げる重大事件を引き起こしながら、メンバーたちは巨額の犯罪収益で得たカネを原資に、異国の地で酒、女、ギャンブルとこの世の春を謳歌。家賃数百万のコンドミニアムで暮らしながら数千万円の高級車を乗り回し、警察への億単位の賄賂で摘発から逃れ続けてきた。だが、死者を産んだ凄惨な「狛江事件」の発生を期に、「ルフィ」を名乗る主犯格を含む4人の指示役の存在が捜査線上に浮かび上がっていく――。

「檻の中」で指示役の犯行をつぶさに見てきた幹部やかけ子たちは、強制送還後、事件当時の様子や組織の実態を一人の記者に告発し始める。

殺人や現地での日本人同士の抗争、強姦にいじめ、組織内でのSEX、敵対組織への命がけのスパイ行為、現地の警察や有力者に取り入る手法から、実行役たちを恐怖で従わせた「拷問部隊」の存在まで。彼らの口から語られた内容は、あまりに猟奇的なものだった。

組織では裏切り者には容赦なく拷問をくわえる一方、自らの利益のためには幹部同士でさえ騙し合う。緻密なはずだった特殊詐欺に綻びが生じ始めると、組織はフィリピンの収容所の中で狂暴な強盗団へと変貌していく。

後に多くの模倣犯を生み出し、「トクリュウ」の原型となった「ルフィグループ」はどのように生まれたのか。彼らの犯行形態が日本中に恐怖をもたらした最大の理由は、国民の誰もが被害者にも、そして加害者にもなる危険性を秘めていたことにもある。その脅威は事件から3年以上が経過した今も、現在進行系で続く。特殊詐欺と広域強盗が実行されたそのとき、内部では何が起きていたのか。

最高幹部との30回超の面会に200通の手記、「伝説のかけ子」が獄中から寄せた400枚の手紙のやり取り。メンバーの公判や拠点が置かれたフィリピンでの徹底した現地取材……。気鋭のノンフィクションライターが異形の犯罪集団の正体を暴きだす、必読のルポルタージュ!

【目次】
プロローグ
1章 「ルフィ」を生んだ街
2章 絶頂を迎える詐欺組織
3章 女スパイとして
4章 広域強盗団への変貌
5章 「ルフィ」の断末魔
エピローグ
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

151
頭がよくアイデア豊富で指導力がありながら、彼らが刹那的で好き勝手に生きたいと願った時から闇バイト犯罪が生まれた。壊れた家庭で生まれ育ったため才能はあっても社会の規範に従わず、風俗や債権回収など必要悪な裏社会で蠢きながら、他人の金を毟り取る技術に天職を見い出したのだ。大金を稼いでも先のことなど考えず豪遊で浪費し、裏切りや仲間割れの末に頭脳プレーの詐欺から広域強盗に凶悪化していった。しかし逃亡先のフィリピンから日本での犯罪を遠隔操作していたはずが、見下していた現地人に逆に金を騙し取られた結末は憐れですらある。2026/07/21

やすらぎ

146
強欲の果て、ルフィ広域強盗の後も止まない事件。一つの集団を崩壊させたとして、数多ある組織犯罪のほんの一部である。事件は頻発し続けており、日本は既に詐欺大国になってしまっている。高額報酬だけで飛びつく若者が多く、いくらでも駒は増やせるという。情けもなく騙し合い、潰し合う世界。育ちから海外へ渡るまで、詐欺や窃盗が強盗致傷に変化する過程までが克明に記録されており、現状把握ができる。裏社会に容易に足を踏み入れる若者を踏みとどまらせるため、犯罪者の心理を詳細に描写した記者に頭が下がる。被害者の苦しみは計り知れない。2026/06/10

kinkin

90
日本中を震撼させた闇バイトによる強盗殺人事件。その事件 の首謀者や幹部たちの生い立ちや、海外を拠点とした詐欺を生み出した経緯などが書かれている。彼らの経歴を読むと、子供時代は家庭環境に恵まれなかった人間も多い。誰でも各自様々な才能というものがあると思う。その才能が発揮できるか、できないかで短絡的に事件を起こす。日本に住む人々、多くは高齢者から莫大な金額を巻き上げ日々豪遊する。車、女、酒。彼らは逮捕されたが、結局最終的には何がしたかったのだろう。上部には大きな闇の組織があると思った。図書館本 2026/07/25

読特

39
寂れた町に生まれ、貧しき家庭に育つ。親は別離し、学校では虐めに遭う。卒業後は風俗で食いつなぎ、やがて闇の世界に誘われる。頭角を現し、実行する側から指示する身分へ。自らは安全地帯へと、拠点を海外に移す。莫大な利益を稼ぎ、豪遊する。いつしか足が着き、拘束される。秩序のない現地の刑務所。金がものを言い、奔放な生活は続く。再び迫る危機。更なる逃亡を企てて、遠隔での強盗事件を引き起こす。…彼らの生きてきた意味は?何故、闇バイトに人が群がるのか?指示に従う行動原理は何なのか?事件が照らすこの世の一端。学ぶことは多い。2026/08/01

Tαkαo Sαito

30
作者が文藝春秋?のYouTubeチャンネルに出られている動画を拝見して一気に興味が湧き2日で読了。今年一のノンフィクションきました。読んでみて最高の読書体験だった。普通に生きていたら絶対に知り得ない、知らない世界が淡々と広がっていた。読み終わってから、彼らとは違う世界で生きていることへの安心感が生まれた。たぶん何らかの形で映像化もしくは映画化すらされそうな気がします2026/07/20

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