内容説明
二年連続で短歌研究新人賞候補作に選ばれた著者が、ロボットや魔法少女がいる妄想の日々を詠った第一歌集。この歌たちがこの世に在ることが嬉しい。うまく規格品になれない人に。
――鳥さんの瞼めくってもめくっても秀歌
私にこんな自由律俳句まで詠ませた歌集は、これが初めてだ。
深山睦美……恐ろしい子!
――笹 公人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yumicomachi
6
第一歌集。ディストピア小説ならぬディストピア歌集といったおもむき、しかもそのディストピアはもう到来しているのではないかという空恐ろしさを感じさせつつ、何処かにあたたかさや希望、懐かしさなどもあり、たいへん読み応えがある。【レターパックで菜の花送れは全て詐欺きみが感じたことを教えて】【花が咲くムーミン谷に春が来る衆院選無きムーミン谷に】【人生は歌だ 今は、ここちょっとくどいなと思うギターソロだ】【楽譜には登場しないシンバルを抱えて歩く鳴らさぬように】など。解説・笹公人、帯文・鳥さんの瞼。2026年6月発行。2026/05/15
ほんじょう
1
空想的でありながら、現代社会を生きる不安感や不全感が滲む、面白いのに憂いを含む、そんな歌の数々。作者のリアルな生活……たとえば「年齢はいくつくらいで、どのあたりに住んでいて、どんな仕事をしていて」といったことは全く描かれていないけれど、なんとなく「人となり」みたいなものは伝わってくる気がする。アイディアや発見から生まれた一首独立の歌が多い。でも、章立て(テーマ別の並べ方)によって、それぞれの歌にほんのりとイメージの重なりや響き合いが生まれて、読みやすい・奥行きのある構成になっている。2026/05/06




