新潮文庫<br> 隣人(新潮文庫)

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新潮文庫
隣人(新潮文庫)

  • ISBN:9784102405420

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内容説明

湖水地方の閉ざされた村。教会信者たちによる怪しげな集会の準備が進行中だったが、教会から抜け出してきた少女が、隣家に越してきた女性アンに助けを求めにくる。アンも何やら秘密を抱えているようだが。一方、ドーセット州で教師を刺した少年が女性精神科医につきまとったあげく、この村をめざしていた……。幾重もの驚愕が待ち受け、ミステリー界を激震させた究極のサイコ・サスペンス!(解説・川出正樹)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ばんだねいっぺい

19
まずもって語り口が巧みでとっても読みやすい。不気味さを掻き立てる行動描写が卓越している。若干、辟易しながらもユーモアの安全マットを敷いてくれたので助かった次第。早く、次のを翻訳して欲しい。2026/08/17

土筆

17
サイコサスペンス。イギリス湖水地方。隣人や村人を観察し秘密を集めてまわる語り手。引越してきたばかりのパン屋さん。村では年に一度の特異な宗教の集会が行われ外部の人間がゾロゾロ。そして、交互に語られる1年前の教師を刺した少年のカウンセリング。物語の端々に不気味さが漂いハラハラドキドキ頁をめくる手が止まらず、人々の秘密が明らかになる毎に物事は複雑に重大になり目が離せなくなる。狂ってる人ばかりで最後まで手抜き無しでとても良い。『純粋な愉悦のためだけに不和と混乱を生み出す』 *誤p570.13 屋根にもたれかり2026/08/09

Katsuto Yoshinaga

17
閉鎖的な村の三棟続きのテラスハウスに住む”わたし”と消防士と越してきた女性、年に一度村で行われる福音派協会の謎の祭り”召集”、”わたし”の話と交互に語られる教師を刺した少年と女性精神科医の面談。ずっと不穏が付き纏い、迷宮を歩かされるような不安もある。非常に面白く、「嫌〜!」となった『身代わりの女』の著者らしい筋立てである。大いなる期待を持って読み進んだが、端的に言うと冗長。雰囲気は良いし仕掛けもイイ、いや〜な感じもたまらない。しかし、ダラダラしていて読み飽きる。もう少しビシッといかなかったものか。2026/07/24

しゅー

10
★★★同じ著者の『身代りの女』は「こういう物語だろうな」と思っていると違う方向に連れて行かれた印象だった。本作は終盤まで「何を読まされているの?」と読者が戸惑うこと間違いなし。初手から語り手が怪しすぎる。そもそも「小さな村に新しい隣人が引っ越してくる」と言うパターンは、引っ越してくる側が語り手であることが多い。ところが本書は迎え入れる村人の一人が「わたし」として登場するのだ。一見、怪しい宗教儀式から逃げようとする少女と、彼女を護ろうとする村の新参者の女性と言うテンプレに見えるストーリーがどこに着地するか。2026/08/22

みずいろ

9
「アナ・ブラウンが嘘つきだとわかって少ししてから気づいたのは、彼女には秘密があるということだった。そのあとはもう彼女をほうっておけなくなった。」1頁目でおもしろいことを確信!教会信者による謎の集会、やけに隣人の動向を知りたがる信用できない語り手、やたら過去を隠したがる隣人。過去と現在が絡み合い、騙し絵の向こう側から真実がひょいと顔を出す。驚かされるのが爽快。平凡な田舎の隣家に住んでいて、物音が逐一聞こえるからといって、相手が無害とは限らない。最後の一文が秀逸。「安全と思える距離をじゅうぶんに取りながら。」2026/07/28

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