文春e-book<br> あなたが正しくいられたとき

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文春e-book
あなたが正しくいられたとき

  • 著者名:芦沢央【著】
  • 価格 ¥1,900(本体¥1,728)
  • 文藝春秋(2026/05発売)
  • 梅雨を楽しむ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~6/14)
  • ポイント 510pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163921013

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内容説明

その正義、正しい? 驚愕の反転ミステリー

どんでん返し×驚愕の心理トリック そのときあなたの“正義“が揺さぶられる

『嘘と隣人』が直木賞候補、『夜の道標』で日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した芦沢央さんの最新短編集です。

日常に潜む人間の心の歪みや、「正しさ」が孕む危うさを鋭く描き出した6編を収録しています。どの物語も、登場人物が信じる「正しさ」が、思わぬ悲劇や皮肉な結末を呼び起こし、人間の心理を深くえぐる筆致に価値観が激しく揺さぶられます。

鮮烈な印象を残すのが、表題作の「あなたが正しくいられたとき」。
同窓会で再会した元カノ・黒川の娘が川に落ちるという、衝撃的な場面から物語は始まります。主人公の窪田はとっさに川へ飛び込み、少女を救助します。自らの行動を「正しい」と信じて疑わない窪田ですが、物語が進むにつれて意外な真相が明らかになり――。
「窪田くんは、正しい人だよね」「物語に出てくるヒーローみたい」と黒川に言われる窪田の「正しさ」とは何なのでしょうか。

現代社会の不安を巧みに掬い取った「立体パズル」もまた、忘れがたい一編です。
主人公の幼稚園児の息子と同い年の子どもが、「子どもは静かにするもんだろうが」と主張する犯人に殺されるという事件が起こります。
犯人はかつて神童と呼ばれたエリートでした。その犯人が、主人公が住む街をうろついているらしいという噂が流れます。子どもの安全を守りたいという親としての「正しさ」が行きついた先とは……。

本書に収められた6つの物語は読者の心に鋭い棘を残します。登場人物たちの行動は、決して他人事ではありません。損をしたくない、誰かを守りたい、過去の過ちを正したい――。誰もが抱く切実な思いが、「正しさ」という名のナイフに変わる瞬間を、芦沢さんは描きます。
あなたが信じる正義は、本当に正しいのか。読み終えた後、その問いが深く胸に突き刺さる、傑作短編集です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さてさて

154
『自分が信じる正しさ』に問いを投げかける表題作は、自分の心の中に葛藤が生まれる瞬間を見る作品です。自分が信じる正義は本当に正しいものなのか、特にこの表題作ではそれが問われていきます。そんな表題作を含めた6つの短編が収録されたこの作品。そこには、芦沢さんらしく人間の心の闇を丁寧に掬い取っていく物語が描かれていました。『正しさ』というものを改めて問い直すこの作品。”振り返って考えてしまう”という独特な読後感が待つこの作品。“全ページ、とにかく不穏”という本の帯の言葉そのままに、読者の心を揺さぶる短編集でした。2026/05/22

チーママ

58
著者ご本人のあとがきに「ごった煮のような短編集が出来上がった」とあり、短編集のテーマを見つけられずにいた私は少しホッとした。粒ぞろいの短編集だったが、なかでもとりわけ印象的だったのは次の2作。自分が正しいと思うことが反対側から見たら正しいとは限らないということを教えられた「あなたが正しくいられたとき」、長年筆が進まなかった作家が嘘のようにスイスイ描けるようになった話「代償」の絶望的なラストに息が止まりそうになった。「投了図」は既読だが、コロナ禍の同調圧力と将棋の世界とを絡めた傑作。番外編として堪能した。2026/06/06

ごみごみ

56
著者ご本人の「ごった煮のような短編集」という表現が的を射ている!6つの短編、全て不穏な展開なのだが、ラストでゾワッとしたりドキッとしたりグサッと刺さったりクスッと笑えたりジワっときたり。自分の正義が、他人にとっては正解でないことがある。1話目の表題作から考えさせられた。他のアンソロジーで既読の作品もあったが、もちろんオチを覚えておらず(笑) 新鮮な気持ちで楽しめた。あとがきも興味深い。2026/06/06

ぼっちゃん

48
芦沢央さんの作家デビュー15年記念作品で6編の短編集。同窓会のバーベキューで元恋が娘を川に突き落とすところを見てしまった正しいことをする主人公の物語『あなたが正しくいられるとき』、書き上げた小説を妻に見せると数年前にWEBで公開されている作品に近いと告げられる『代償』が良かった。【図書館本】2026/05/29

さこぽん

37
短編6編、既読あり。芦沢央さんがいう”一番の変化球”である「薄着の女」がお気に入り。十時警部&奥平のバディものでオチがくだらなくて(褒めてる)笑ってしまった。さらに続編もあるんかい。その遊び心がいい、好き。どうせならシリーズ化しましょうよ。2026/06/06

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