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内容説明
日本の政権党の「裏金」問題を始めとするさまざまな腐敗と不正。トランプ前大統領など世界中での「ポピュリスト」の跋扈、旧社会主義諸国および中国など権威主義国家の台頭・・・近年の世界の政治状況は、「政治」という営みについての従来の常識を揺るがしかねない事象に満ち満ちています。逆に言えば、そういう時代であるからこそ、「正しい」政治のあり方について今一度あらためて、その根本から考えてみる必要があるのではないでしょうか。
そこで本書では、西洋の政治学の基礎を作ったとされるアリストテレスに始まって、様々な思想家達の議論の跡をたどり、そもそも「政治」とはどのような営みとされてきたのかを再度確認することを通して、政治の本質を明らかにしてゆきます。そしてその上で、現代においてどうすれば「正しい」政治、「よりよい」政治は実現可能となるのか、その条件を探ります。
アリストテレスは「人間とは政治的動物である」と言いました。つまり人間にとって「政治」とは、その存在の根本をなす重要な営みの1つだということです。「政治」を抜きにして人間存在はありえない。本書はそのような人間の根本の営みとしての「政治」について知る恰好の1冊であるとともに、平易な政治思想史の教科書としても最適です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
132
アレントやシュミット、ウェーバーらの政治学の古典を引用し、国家を導く理想の政治家とは何かを追求する。しかし都会の住人と異なり、ろくな産業もない過疎の田舎に住む親戚は政治家が引っ張ってくる予算や企業がなければ生きていけない。本書の趣旨からすれば低レベルな政治屋だろうが、そんな政治家を求める大衆は誤っていると断言できるのか。加えてSNSの発展で選挙の基準自体が揺らいでいる現状で、佐々木毅氏が政治学者でありながら選挙改革の実務に携わった経緯を紹介するのも、理想を実現するリアルの必要性を認識しているからと思える。2026/08/06
おせきはん
18
政治、政党、そして政治家について、政治学の文献をもとに解説されています。それぞれの利害や考えに違いがあること自体は当然のことだと思いますが、対話を通じて相互の違いを調整し、よりよい社会を目指して協力していくことの大切さを改めて実感しました。2026/08/29
どら猫さとっち
17
政治は何のためにあるの?私たちは政治とどう向き合って考えて、行動するの?そもそも政治って何なの?そんな想いがあちこちで接して感じられる。そんなとき、本書はいい手がかりになるだろう。分断と暴力の世界のなかで、私たちが考えなければならないこと、政治は私たちのなかにあるもの。それを気付かされる一冊。本書が政治について語ることは、意外と身近にあるかもしれない。2026/06/06
めい
6
昨今の世の中のひどさに絶望し政治にいい加減にしろよと思うことしきりなんだけど、宇野さんが書かれている「未来への信頼」はとてもいい言葉だと思っていて……捨てたくないよな……。『未来をはじめる』も読み直す。2026/06/27
スコットレック
4
一番響いたのはオルテガの警鐘だった。"「凡庸さの権利」に居直る人々。"強烈だった。本書で何度も繰り返し述べられているが政治というものに対する混迷や絶望、しかしそこで終わられないためにどうするべきか。かつての賢人たちの葛藤や知見に学ぶ事が、政治に対する閉塞感というものを打破するための一助となる➖本書を読んで気付かされた。著者の宇野さんの穏やかな語り口も心地よい。政治の世界において最も重要だと思われる"対話"。見るに耐えない諍いがあちこちで起きている今こそ、相手としっかり対話するための姿勢、自分も見習いたい。2026/08/10
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