内容説明
どうすれば、自分の罪から逃れられるだろう
6年前、7歳の少女が車に轢かれて亡くなった。
引きこもりになった少女の姉、その姉を見舞い続ける友人、運転手の息子。
事故に関わる人々の過去と現在が交わるとき、衝撃の真実が明らかになる――
「死んだら永遠に休めます」の著者が贈る、
苦しくも温かい感涙必至のミステリー
「引きこもりの友人が、別人に入れ替わっている」
鎌倉の名門・冬汪高校に通う滝蓮司と卯月麗一は、学内便利屋「たこ糸研究会」の活動に勤しんでいる。
ある日2人は、1年生の曽我朝美から奇妙な相談を受ける。朝美は長年、部屋に閉じこもる幼馴染・新藤文乃とドア越しに対話を試みてきたが、先月、部屋の中から聞こえた生活音や差し出されたメモの筆跡が、明らかに文乃のものではないというのだ。
調査に乗り出す2人だが、文乃の引きこもりの原因を聞くなり、麗一の態度が一変する。文乃は、6年前の交通事故で妹を亡くしていた。そしてその事故には、麗一の父親が関わっていた――
つらい記憶に向き合う痛みとその先にある光を描く物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
52
あの過ちがなかったら…大切な人を失う悲しみや痛み、心を抉られるような人間ドラマとその先の光が描かれる苦しくも温かいヒューマンミステリ。そして蓮司と麗一の出会いが語られるシリーズ第3弾。冬汪高校に通う2人も3年に進級。ある日「たこ糸研究会」へ1年の女子が奇妙な相談にやって来る。そして一転して描かれる麗一の壮絶な過去や蓮司との出会い、そして 6年前の凄惨な事故。精神的にこたえる心理描写が重く心が折れそうだが、なぜか読むのを止められない。全てピースがピタリとハマる緻密な構成と希望が残るラストは不思議と爽やか。2026/06/05
糸巻
28
高校生男子・蓮司&麗一が属するタコ糸研究会に持ち込まれるトラブルや謎を追うこのシリーズも3作目。2人は受験生だ。1、2作目と面白かったので楽しみにしていたが、今作は麗一の出自だったり生い立ちに深く触れられていて非常に心が揺さぶられる内容だった。子供が傷付く話は本当に読んでいてしんどい。6年前に起きた事故の裏に隠されていた真実が明かされる。当時未熟だったからと言っても人の命が失われ、何人もの人生を狂わせる発端になったなら簡単に許されるべきではなく、これからも背負って生きていく責任があると感じられた。2026/05/17
sayuri🍀
21
『死んだら永遠に休めます』で衝撃を受けた遠坂八重さんの新作もひりつく緊張感に満ちていた。発端は六年前の交通事故。七歳の少女が車に轢かれて亡くなり、一人の男性も帰らぬ人となる。その出来事に関わった人々の過去と現在が交錯し、真実が明るみになるたび胸が締め付けられた。罪のない人が不幸に巻き込まれていく物語は本当に悲しい。一方で、自己保身に走り嘘を重ねる彼女のことだけは、最後まで許せなかった。一瞬の悪意が、罪のない多くの人を不幸にする。どれほど後悔しても取り返しのつかない現実があることを突きつけられる作品だった。2026/06/03
まる子
19
読んで気づいた。これは『ドールハウスの惨劇』『怪物のゆりかご』のシリーズ3作目。それぞれ別のミステリなので、どの本から読んでも大丈夫👌たこ糸研究会の蓮司と麗一みたび!あの事故の真相が彼らによって明かされる。これまでの2作で高校生の麗一が一人暮らしをしている理由もわかった。彼のちょっと変わった感じにも納得。橋本さんがなぜ事故に遭ったのか真相がわかった部分は辛かった。大学生になった2人の進路は別々だけれど、きっと大丈夫!麗一、頑張れ!!今作は狂気や惨劇はなかったのでホッとした😮💨2026/05/24
ほたる
12
シリーズ3作目。今まで明かされていなかったことに立ち向かうときがついに来た。これまでも描かれてきたテーマは今回も健在で、変わらず重く苦い。一番近しい存在は、優しくもあれば、残酷でもある。各々が経験してきたことが、互いに影響し合ってしまう。幸あれと願う。2026/05/09
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