内容説明
周縁化された人々の視点からアメリカ史を書き直し、人種やジェンダー・セクシュアリティなどを歴史叙述の不可欠な構成要素に位置づけるシリーズ第4弾。健常/障害の境界線が様々な社会的文脈で争われ、引き直されてきた歴史を辿り「障害」概念そのものを論じると共に、それがいかに自由と民主主義という理念形成に関わったかを描く。
目次
日本語版の読者のみなさまへ
凡 例
序 章
本書の概要
言葉についての手短な言葉
個人的なメモ
第一章 「魂が住まう身体を選ぶ」―― 一四九二年以前の北米先住民
先住民の障害理解
日常生活の暮らし方
第二章 「貧しき者、悪徳者、そして虚弱者」――植民地コミュニティ、一四九二~一七〇〇年
最初の接触
破壊と病と障害――ヨーロッパ人の侵入の影響
ヨーロッパ人の「健常な身体」観と、障害への共同体的対応
障害、怪物の出生、ジェンダーの反体制者
第三章 「この哀れな者たちは、みな海に投げ捨てられました」――植民地時代後期、一七〇〇~一七七六年
コミュニティによるケアの限界
先住民ネイションと共同体的な対応
「廃物の」奴隷と奴隷貿易
第四章 「逸脱した者と依存する者」――市民を創出する、一七七六~一八六五年
カテゴリーの輪郭線を引く
驚くほどの目立たなさ――障害をもつ戦争退役軍人
人種と能力のある/ない市民
施設、医療化、治療
新しい国家における市民
第五章 「私は障害者で、重労働以外の何かを始めなければなりません」――障害の施設収容・制度化、一八六五~一八九〇年
新しい時代の矛盾
ふさわしい市民をふさわしく教育すること
第六章 「三世代の低脳者で十分である」――革新主義時代、一八九〇~一九二七年
アメリカ人のアメリカ
さまざまな施設とアメリカの理想の再生産
テクノロジー、工業化と「かたわの軍隊」
第七章 「物乞いのためのコップはいらない」――基礎を築く、一九二七~一九六八年
いかなる状況でもコミュニティを築く
第二次世界大戦と障害の経験
第八章 「どうやら私はアクティヴィストのようです。アクティヴィストとは人びとをケアする、ということではないでしょうか。」――権利と否定された権利、一九六八年~
アクティヴィスト市民になる
建築物障害除去法とリハビリテーション法
障害者の権利を実現する
統一障害者連盟――進行中のコミュニティ
障害という誇り
障害の歴史と再生の取り組み
エピローグ
謝 辞
訳者あとがき
監訳者あとがき
原 注



