内容説明
―― 金属錯体の最新の『ナノワールド』 ――
日本が世界をリードする『ナノ金属錯体』。本書は、(1)ナノ金属クラスター、(2)界面ナノ金属錯体、(3)単分子スピントロニクス、(4)超分子ナノ金属錯体、(5)低次元ナノ金属錯体、に焦点を当て、その基礎から最先端の研究成果まで、日本トップレベルの研究者が総力を挙げて解説する。
目次
はじめに
口絵
目次
1 超分子ナノ金属錯体
1.1 巨大中空構造の自己集合と分子包接
1.1.1 配位結合が引き起こす自己集合
1.1.2 分子パネリング
1.1.3 トポロジー分子
1.1.4 配位ネットワーク
1.1.5 巨大球状ケージ
1.1.6 分子包接
1.1.7 フォールディングとアセンブリ
1.1.8 おわりに
参考文献
1.2 錯体ナノ空間の分子認識・分離機能
1.2.1 ナノ空間における分子の吸着
1.2.2 ナノ空間の設計と応用
1.2.3 ナノポーラス金属錯体の構造設計
1.2.4 錯体ナノ空間の性質と評価
1.2.5 錯体ナノ空間におけるガス分離
1.2.6 おわりに
参考文献
1.3 ダイナミックな超分子カチオン構造を利用した金属錯体結晶の機能開拓
1.3.1 動的超分子カチオン
1.3.2 ダイナミックな超分子カチオン構造と構造相転移
1.3.3 超分子ローター構造と物性制御
1.3.4 おわりに
参考文献
1.4 金属錯体ソフトマテリアル
1.4.1 分子集合体からなるソフトマテリアルと金属錯体
1.4.2 金属錯体からなる液晶
1.4.3 金属イオンの特性を利用した金属錯体液晶
1.4.4 金属錯体の磁性を活用したソフトマテリアル
1.4.5 一次元会合性金属錯体からなるソフトマテリアル
1.4.6 巨大なπ平面をもつポルフィリンやフタロシアニンをメソゲンとする液晶
1.4.7 分子認識部位を導入したポルフィリンやフタロシアニンをメソゲンとする液晶
1.4.8 流動性ソフトマテリアルの中に構築するナノ空間
1.4.9 今後の展望
参考文献
1.5 ポリオキソメタレートの構造と機能 ― 分子からナノ集積体まで
1.5.1 ポリオキソメタレートとは
1.5.2 欠損型ポリオキソメタレートを利用した金属多核構造の分子設計
1.5.3 ポリオキソメタレートの触媒特性
1.5.4 ポリオキソメタレートの光触媒特性
1.5.5 ポリオキソメタレートナノ集積体とその分子の吸着・触媒作用
1.5.6 レドックス活性を有するポリオキソメタレートナノ集積体
1.5.7 ポリオキソメタレートナノ集積体のプロトン伝導機能
参考文献
2 ナノクラスター金属錯体
2.1 化学修飾された金属超原子の化学
2.1.1 金属クラスターと金属超原子
2.1.2 修飾金超原子の精密合成と評価
2.1.3 配位子保護金超原子の幾何構造と電子構造
2.1.4 修飾金超原子の物性
2.1.5 まとめと展望
参考文献
2.2 合金クラスターの精密制御と複合効果
2.2.1 パラジウムがドープされたAu??Pd(SR)?? およびAu??Pd?(SR)??クラスター
2.2.2 銀のドープされたAu????Ag?(SR)??クラスター: 初期の研究
2.2.3 銅のドープされたAu????Cu?(SR)??およびAu????Cu?(SeR)??
2.2.4 銀のドープされたAu????Ag?(SR)??クラスター: 最近の研究
2.2.5 三金属および四金属クラスター
2.2.6 非対称な金属コアをもつ[Au??Pd(PR?)??(SR)?Cl?]?クラスター
2.2.7 結論および展望
参考文献
2.3 サブナノクラスター:配位化学に基づく時空間制御
2.3.1 二座ホスフィン配位子による金コアの核数・構造御御
2.3.2 配位子修飾による電子的摂動の誘起
2.3.3 配位環境の変化と発光応答
2.3.4 おわりに
参考文献
2.4 無機ナノ粒子を用いた高効率物質・エネルギー変換
2.4.1 アナターゼ型TiO?ナノ粒子上での電気化学的カルボン酸還元反応
2.4.2 Fe族ナノ合金上での高選択的エチレングリコール酸化反応を利用したCO?排出のない発電
2.4.3 構造制御されたCuPdナノ合金上での電気化学的CO?還元
2.4.4 TiO?電極上でのカルボン酸,水および水酸化アミンからのアミノ酸合成
2.4.5 まとめ
参考文献
3 低次元ナノ金属錯体
3.1 金(I)錯体における固体状態での構造変化とその固体発光性の変化
3.1.1 ビフェニルの多様な配座形成を利用した12種類の結晶(偽)多型の形成:多色固体発光とその外部刺激応答性
3.1.2 ビアリール基の軸不斉を基軸とした結晶相転移に伴う固体発光性の変化
3.1.3 結晶中における「分子回転」を利用した固体発光性の制御
参考文献
3.2 構造制御に基づくハロゲン架橋ナノワイヤー金属錯体の電子状態制御
3.2.1 擬一次元ハロゲン架橋金属錯体の電子状態
3.2.2 Ni-Pd混晶錯体[Ni1-x Pdx (chxn)?Br]Br?
3.2.3 PdIII状態を安定化するための手段
3.2.4 化学的圧力の利用
3.2.5 [Pd(en)?Br](Suc-Cn)?・H?Oの電子状態
3.2.6 アルキル鎖を用いない方法~嵩高さを抑えたcptn配位子
3.2.7 アルキル鎖を用いない方法~多重水素結合を形作るdabdOH配位子
参考文献
3.3 ナノ金属錯体集積体によって安定化される巨大なナノチューブ型水分子クラスター
3.3.1 ナノチャネル細孔の水
3.3.2 ナノチャネルをもつ分子多孔質結晶の構築
3.3.3 親水性ナノ多孔質分子結晶に閉じ込められた水
3.3.4 親水性ナノ多孔質分子結晶に閉じ込められたWNTの凝固・融解転移
3.3.5 WNTの前融解現象
3.3.6 WNTを中性子でみた親水性ナノ多孔質結晶に閉じ込められた水
3.3.7 WNTの中性子単結晶結晶構造解析
3.3.8 親水性ナノ多孔質分子結晶に閉じ込められた水のプロトン伝導
3.3.9 おわりに
参考文献
3.4 GOナノシートおよびSCOナノ粒子に基づいたナノコンプレッサーの開発
3.4.1 スピンクロスオーバー現象
3.4.2 酸化グラフェンと還元型酸化グラフェン (GO/rGO)
3.4.3 GO/rGO-NPs複合体における圧力効果
3.4.4 熱還元温度の調節による圧力効果の制御
3.4.5 GO-PBs NPs複合体における圧力効果
3.4.6 おわりに
参考文献
4 界面ナノ金属錯体
4.1 金属錯体配向ナノシートの液相界面合成
4.1.1 Metal-organic framework (MOF) ナノシートの液相界面合成
4.1.2 Hydrogen-bonded organic framework (HOF) ナノシートの液相界面合成
4.1.3 気液界面により2次元ナノ材料合成の特異性と優位性
4.1.4 まとめ
4.1.5 今後の展開
参考文献
4.2 界面におけるナノ金属錯体の機能と集積
4.2.1 界面を構成する分子集合体と金属錯体の組織化や機能
4.2.2 おわりに
参考文献
4.3 表面錯体ナノ分子デバイス―表面ナノ構造作製と電子機能―
4.3.1 分子の吸着安定性や電荷移動を支配する表面固定基
4.3.2 表面への分子の積層化
4.3.3 表面錯体膜の電子機能
4.3.4 電極間に挟まれた錯体積層膜系
4.3.5 おわりに
参考文献
5 量子分子スピントロニクス
5.1 超分子化学的アプローチを利用した希土類単分子磁石の機能開拓
5.1.1 単分子磁石とは
5.1.2 希土類単一イオン磁石の発見
5.1.3 超分子化学を利用したSMM機能開拓
5.1.4 配位対称性を利用したSMM特性制御
5.1.5 SMMの二量化に伴う磁気特性制御
5.1.6 分子間相互作用を利用した構造次元性制御とSMM機能拡張
5.1.7 まとめと展望
参考文献
5.2 ナノスケール・実空間で探る金属錯体の構造と物性
5.2.1 ナノ構造分子素子で用いられる物理・化学現象の基礎
5.2.2 ナノ現象を用いた計測の紹介
5.2.3 単分子磁石を用いたスピンデバイス
5.2.4 スピン偏極トンネル電子で見るSMM分子のスピントロニクス
5.2.5 まとめと将来展望
参考文献
5.3 単分子磁石特性を示す金属内包フラーレンとその応用
5.3.1 金属内包フラーレン
5.3.2 単分子磁石特性を示す金属内包フラーレン
5.3.3 単分子磁石特性を示す金属内包フラーレンの応用研究
参考文献
5.4 金属錯体分子スピン量子ビットの開発
5.4.1 金属錯体スピン量子ビット
5.4.2 結晶構造
5.4.3 テラヘルツ時間領域分光測定
5.4.4 交流磁化率測定
5.4.5 パルスEPR
5.4.6 結語
5.4.7 補足
参考文献
索引
筆者紹介



