内容説明
大好きな母親とルーヴル美術館を訪れた女性。かつてパリ留学中に出会ったという父と母の、ある絵にまつわる秘密を知ることに。バブル期の好景気のなか、NYに出張し、ゴッホ「医師ガシェの肖像」のオークションに携わることになったシングルマザーなど、名画に導かれ、自らの人生に向き合う人々を描く心温まる5篇の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
katsukatsu
16
様々に違う景色や時代を持つ絵画にまつわる短編5編です。まるで美術館の中にいるよう。オスロ「叫び」ムンク/現代、ミュンヘン「青い馬の塔」マルク/ナチスの時代、ニューヨーク「医師ガシェの肖像」ゴッホ/バブルの頃、京都「スミレの花束をつけたベルト・モリゾ」マネ/戦前、パリ「田園の奏楽」ティツィアーノ/少し未来。共通しているのは、伝えたい想いが、どの短編にもあふれているということでしょうか。中でも女性たちの想いが伝わってくる「千年のあこがれ」は胸を打ちました。人々の想いが心に響く短編集は、読み応えがありました。 2026/06/06
そうたそ
6
★★★☆☆ 名画への愛が溢れる五つの短編を収める短編集。価値のある有名な絵画だから良い、というわけでない。人にとって絵画が救いとなる理由は様々。個人的に好きだったのは、ゴッホの「医師ガシェの肖像」がオークションにかけられるニューヨークでの顛末を描いた「富士山のハンマープライス」。他の作品がどこかしっとりとした味わいを残す中、この作品はやや異質。だが、名画が名画たる理由を最も実感したのはこの作品だったかもしれない。2026/06/14
chuji
3
久喜市立中央図書館の本。2026年5月初版。初出「小説新潮」2021年9月号、22年10月号、23年2月号、10月号の四編と書き下ろし一編の五編の短編集。モチーフは①ムンク「叫び」②マルク「青い馬の塔」③ゴッホ「医師ガシェの肖像」④マネ「スミレの花束をつけたベルト・モリゾ」⑤ティツィアーノ「田園の奏楽」でした。一色著作は八冊目の読了です。2026/06/03
Moe Ushiki
1
誰もが知るような絵画、、、それをみたり、守ったり、買ったり、描いたり、調べたりする人々の思いが丁寧に描かれていました。絵画への向き合い方が変わる作品かなと思いました。2026/06/11
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