内容説明
公家がどの地位まで昇進できるかを、家ごとに規定し、近代社会にまで影響を及ぼした「家格」はいかに生まれたのか。貴族社会の基礎知識や、最上級貴族の摂関家・清華家、上級貴族の羽林家・名家、それぞれの家格の成立と家の存続を、天皇との関係や政変・内乱の影響を中心に、懇切に解説。血統と地位が生んだ闘争から、公家社会の理解を深める。
目次
日本史上の家柄―プロローグ
古代の貴族社会
貴族社会の基礎知識
藤原北家の覇権確立
摂関政治と貴族社会
最上級貴族の家格の成立
摂関家の成立
清華家の成立
上級貴族の家格の成立
羽林家の成立
名家の成立
家格のその後―エピローグ
あとがき
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
79
先般読んだ『枕草子のたくらみ』で背景にある平安朝貴族社会の仕組みに興味を持った。学校の日本史では「藤原鎌足の子孫の藤原一族が代々、娘を入内させ天皇の外戚となり、ついには摂政・関白の職を世襲するに至った」程度のことは習ったような気がするが…。その藤原家を中心とした貴族集団がその後のも生き残り、明治維新後、華族制度として再編される。本書は藤原一族が勢力を伸ばし道長が「望月の欠けることもなし」と詠み、その血統が次第に「摂関家」として世襲する家格となり、更に、その傍流の一部の家系が太政大臣に登り詰めれる家格の⇒2026/03/11
よっち
28
公家がどの地位まで昇進できるかを家ごとに規定し、近代社会にまで影響を及ぼした「家格」はいかに生まれたのか。血統と地位が生んだ闘争から公家社会の理解を深める1冊。貴族社会の基礎知識や、最上級貴族の摂関家・清華家、上級貴族の羽林家・名家、それぞれの家格の成立と家の存続を、天皇との関係や政変・内乱の影響を中心に懇切に解説していて、藤原忠平の子孫が貴族社会の覇権を握る過程で、摂関期から院政期、後鳥羽院政期、鎌倉中期とターニングポイントがあり、時代それぞれの武家の家格や切り離された江戸時代の変化も興味深かったです。2026/04/05
jackbdc
7
華族って大名出身と思い込んでいたが、良く考えると高貴な貴族っぽい名前の人たちいるよね。どこの藩の人?って感じだったけれど、そうか京都の元公家さんが1-2割いたんだね。武士が6割で残り2-3割が維新で功を挙げた人だって。関東人で武家系の私は近世関東に公家の気配を感じる事は露ぞなかったから驚いた。今日に籠った天皇家を傍で支えつつ天皇家と時に血族関係を結んで返り咲きを待っていた人々が存在していたんだと思い至る。明治維新で成り上がったというより平安以降の不遇に耐え戻るべき場所に返り咲いたっていう意識なんだろうか。2026/04/23
Go Extreme
3
背景:古代貴族から近代華族への歴史的変遷を解明 古代:血縁+個人の能力=貴族の地位 中世:官職世襲化=「家柄」の誕生 公家⇔武家:政治的実権-→伝統的権威+ 近世:家格の固定化=特権保持 摂関家=絶対頂点:家格階層化+固定化=身分秩序構築 明治維新:身分制解体+再編 旧公家+旧大名=華族 明治:華族令→五爵公侯伯子男=新階級創設⇔戦後解体 結論:断絶⇔連続2026/04/25
ふみりな
2
古代から近世まで家の格を説明している。時の政治力といかに結びつけるかにより、その家柄を維持できるか良く理解できた。この本は古代から近世まで日本の歴史に深い知識がないと書けないと思う。2026/04/01




