中公新書<br> 日本社会と外国人 入管政策が照らす80年

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中公新書
日本社会と外国人 入管政策が照らす80年

  • 著者名:朴沙羅【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 中央公論新社(2026/03発売)
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  • ISBN:9784121029027

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内容説明

出入国管理政策の変遷を論じることは、日本社会がどのように外国人を生み出し、処遇してきたのかを描くことにほかならない。
本書は、入管体制の成立、法的地位の変化、「多文化共生」の展開、強化される管理と監視、人種差別や労働力の受け入れなど多岐にわたる論点や課題を扱い、80年の軌跡を確認する。

はじめに

序 章 本書の対象

第1章 入管体制の成立―1945~52年
1 アジア・太平洋戦争の終焉と引き揚げ
2 移動と「外国人」の管理
3 非正規の移動とその管理
4 日本の再独立と「外国人」問題の発生
5 まとめ

第2章 「黒船」に至るまで―1952~81年
1 分断国家と朝鮮人の法的地位―1952~65年
2 台湾人・中国人の法的地位―1952~72年
3 入管解体闘争とベトナム反戦運動―1970年代
4 「黒船」とその余波
5 まとめ

第3章 「1990年体制」の成立と展開
1 旧植民地出身者の「在日」化
2 2つの「問題」
3 「1990年体制」
4 「多文化共生」の展開と課題
5 まとめ

第4章 強化される管理と監視―2000年代
1 「テロとの戦い」と監視技術の向上
2 「不法滞在者」の排除
3 「望ましい外国人」の模索 
4 新しい在留管理制度の成立
5 まとめ

第5章 人種差別と出入国管理政策―2010年代
1 「日本型排外主義」と対抗運動
2 「日本型排外主義」と出入国管理政策
3 国籍法と出入国管理
4 重国籍者をめぐる社会と制度
5 まとめ

第6章 労働力の受け入れ―2020年代
1 人口減少と外国人労働力への依存
2 技能実習制度の転換
3 非正規滞在者と収容・送還
4 まとめ

終 章 これからの選択
1 新型コロナと入国規制
2 入管政策の今後

あとがき
主要参考文献
入管法などの変遷
入管法の改廃(1997~2024年)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

77
日本の出入国管理制度の変遷をその画期ごとに区切り丁寧に説明することにより、「移民」を決して公的に認めようとしてこなかった政府が、一方で少子高齢化による労働力不足という深刻な問題の中で、場当たり的な対応をしてきたことを浮かび上がらせる。法令や制度などについて、図表も用いて整理されているため、資料的価値も高い。また、期間ごとに発生した様々な事件や問題事例にも触れており、感情を抑えた抑制的な記述ながら、特に政府の基本姿勢と、その背後にある「日本人」の相互に規定しあう意識構造に対する、鋭い批判のまなざしを感じた。2026/05/06

O次郎

1
日本の入管政策に対する痛烈な批判が展開されている。戦後の旧植民地出身者含む外国人に対する政策の不在は、曲がりなりにも「帝国」にも関わらず、敗戦を口実に全てかなぐり捨てて小国面し、帝国主義国家としての責任から遁走したことに由来していると理解した。現在でも日本人は外国人の永住や帰化を嫌う傾向にあるが、少子高齢化による社会の停滞が30年続く日本において、(自国中心主義そのものの発想だが)外国人材の呼び込みと定住は経済発展とイノベーションに欠かせない。それに伴う責任を今度こそ果たせるか否かが今問われていると感じた2026/04/19

地蔵

1
戦後から現代に至る入国管理政策を概説した一冊。特筆すべきは、1952年4月の領土・国民の再定義に伴い、在日朝鮮・台湾人の日本国籍を一律に喪失させた事実。個人の意思確認をほぼ経ないまま断行されたこの措置は、現代の視点からは驚きの一言。読み進めると、歴代の入管政策は総じて場当たり的であり、そのマスタープランの欠如こそが、今日のヘイト問題の遠因とも言えそうだ。繊細な問題を扱うゆえに筆致は生硬だが、蒙を啓いてくれる良書と感じた。2026/04/17

しょうちゃん堂

0
◆著者インタビュー: https://realsound.jp/book/2026/06/post-2410008.html2026/05/16

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