内容説明
優れた仕事ぶりで「おまんまを喰いっぱぐれる心配がない」ことから『おまんまの安』というふたつ名を持つ摺師・安次郎は、亡き女房の実家へ預けていた息子の信太を引き取り、神田明神下の長屋に父子二人で暮らしていた。ある日、魚屋のうろこ屋が初鰹を破格で売ると言い出した。粋な趣向に江戸の人々が大いに盛り上がる中、安次郎はうろこ屋のおかみ・お民が不義で家を追い出されたと聞く。一方、安次郎は二十数年ぶりに叔父との再会の時が近づいていた……(「邂逅の桜」)。人生の滋味にあふれた、切ない香りが吹き抜ける傑作人情小説、待望の第三巻。(解説・東えりか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Y.yamabuki
18
摺師の仕事に纏わる出来事の傍ら、安次郎の息子信太の事や安次郎自身の過去が語られる。版元 絵師 彫師 摺師の関係がよく分かり、安次郎の摺師としての矜持が示されるのも興味深かった。仕事場「摺長」の面々はもちろん、周りの人達は彼等親子に温かい。またこの仲間達との日々に浸りたいし、続きも気になる。続編を待っています。 2026/05/29
なんてひだ
7
またまた沁みました。ええですね梶よう子さん、安次郎の叔父を許す場面と長五郎を同席させない判断と見事です、てーへんだー1と2とすっかり忘れているので読み直すと読み直すきっかけくださってありがてぇ 2026/05/05
DI
3
摺師・安次郎が息子の信太や仕事場の親方長五郎や弟弟子の直助、同じ長屋に住む幼馴染の友恵などなどが、絵師や彫り師が作った版木に色付けする摺があって完成する絵。この人たちのチームワークの良さを描きながら、その周りで起こる不可解な出来事を安次郎を中心にして解決していく物語で、梶ようこさんの語り口のうまさについつい物語の先が読みたくなる。人情厚い人と人の繋がりがとても素敵でした。2026/04/30
あきのぶ
1
シリーズ32026/03/23




