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内容説明
日本人は自国を狭いと考えがちだが、日本列島は総面積で見るとイギリスの1.6倍もの広さ。定番観光地の「奥」や「裏」には、豊かな自然と文化が残され、いまもなお、ひっそりと物語を紡いでいる。半世紀以上にわたり日本を見つめてきたアメリカ生まれの東洋文化研究者が、北海道から九州まで、奥深い魅力にあふれ、インバウンドが押し寄せない、心静かな六つの聖地へ読者を誘う。文章と写真の美しさが呼応する日本秘境紀行――「私たち日本人が忘れかけているものが、この旅の中でひっそり息をしている」(作家・今村翔吾さん)
目次
はじめに
1 国東
2 青森
3 小笠原
4 北海道
5 徳島
6 福井・京都
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
61
以前、著者の『ニッポン景観論』を読んだときは、日本の自然や文化に造詣は深いけれども、現代日本の人工的景観に強い嫌悪を示す外国人(失礼!)という印象をもった。本書では一転、現代日本の中に残っている歴史の佇まい、人と自然が織りなす景観の美しさを、現場を訪れた著者の目を通して、歴史的な背景とともに教えてくれる。国東、青森、小笠原、北海道、徳島、福井・京都と、日本でも有数の景勝地のありさまが、著者の人柄が織りなす現地の人々との交流の様子とともに記される。深い味わいのある文章と「景観」のもつ力を感じ一気に読了する。2026/07/06
うえぽん
45
米国人の東洋文化研究者が、国東、青森、小笠原、北海道、徳島、福井・京都を巡り、ディープな自然と文化を紹介。神仏習合の思想が色濃い国東半島や、廃仏毀釈の経過が現存する平泉寺白山神社、スギやケヤキの大木など、多くの日本人があまり気に留めないが、極めて日本らしい風景を切り取っている。世界中に「木」探訪グループがあることも知る。夕張と美瑛は、自分も20数年前に巡ったが、当時以上に明暗が分かれた状況が分かり、再訪意欲が湧く。福井と丹波を裏京都と呼んでいたが、裏や奥にこそ日本らしさを引き継ぐ文化が眠っていると感じる。2026/05/25
エリカパパ
3
ディープ・ニッポンに続けてアレックス・カーさんの紀行文にしっとり浸れた。著者ははじめにそして最終章でも白洲正子さんの言葉を紹介している「人が知らないところは、人に知らせたいし、知らせると、たちまち汚されてしまうのは、ままならぬ世の中だと思う」。本書の巡礼の旅。私の知らないかくれ里ばかり…読むだけでも奥の場所密やかな場所に連れていってもらえた。だけど、カーさんの願いには背くことになるが現地を訪れて実際に自分の目や耳で味わってみたい。三井寺、南会津、青ヶ島、滋賀の古刹、羽後町、八頭町智頭町、奄美大島、三浦…2026/07/26
鴨長石
3
行ったことのない地方が多く取り上げられていて,実際に行ってみたくなるような本だった。2026/06/01
エリカパパ
3
田植えの頃の水田。美しいと惚れ惚れする景観だ!著者の見方に我が意を得たり。本書の旅は荘園の水田がほぼ完全な姿で残る国東半島「田染荘」から始まり青森・小笠原・北海道・徳島・福井・京都に続く。日本の「奥」と「裏」そして「神」と「仏」私もひっそり息づく神仏習合の地を訪れてみた。日本の元の姿を自分の目で見つけて、そこにただ心を溶け込ませる。人混みという草をかき分け、奥や裏に入り込んでいくと、その先に隠れ里があり、水をたたえた棚田、苔に覆われた石、そして神と仏が平和に共存する古刹が静かにたたずんでいる。心が弾む。2026/06/18
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