核融合発電で世界はこう変わる

個数:1
紙書籍版価格
¥1,155
  • 電子書籍
  • Reader

核融合発電で世界はこう変わる

  • 著者名:高嶋哲夫
  • 価格 ¥999(本体¥909)
  • PHP研究所(2026/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569860763

ファイル: /

内容説明

燃料は海水から採れる重水素と三重水素。高レベルの放射性廃棄物や二酸化炭素も出さない。夢のエネルギー技術、核融合の実現は遠い未来のはずでした。しかし米国のスタートアップ企業CFSが、2030年代初頭に商業運転を開始する予定と発表し、にわかに2030年代の核融合の社会実装が現実味を帯びてきました。これまでの原子力発電は「核分裂」によりエネルギーを取り出す発電方式で、日本で行なうためには燃料のウランを輸入しなければならず、東日本大震災で安全性にも大きな疑問符がついてしまいました。さらに、高レベルの放射性廃棄物の発生も避けられません。しかし核融合発電の燃料は海水から採れるため、輸入する必要がありません。装置にトラブルが起こると、燃料のプラズマ自体が生成されず消えてしまいます。高レベル放射性物質も発生しません。さらに、核融合の価値はこれだけではありません。核融合炉を使えば、高温の熱と大量の電力を安定的に利用できるため、高効率かつクリーンな水素製造が可能になります。水素があれば、燃料電池(水素と酸素を反応させて電気を取り出す装置)を用いて、いつでもどこでも電気を生み出すことができます。つまり、水素を貯めることで、電気を「貯蔵」し、水素を運ぶことで、電気を「運ぶ」ことができるのです。地域単位のエネルギー自給が可能になり、地震や台風で送電網が壊れても、病院や避難所、通信設備を動かし続けることができます。さらに、現在世界で電気の恩恵を受けていない地域にも、送電線に頼らずに電気を届けることができるようになります。このように良いことづくめの「核融合」は、国の研究機関である量子科学技術研究開発機構における実験などで培ってきた技術を生かすことができる日本の得意分野であり、核融合の周辺技術で世界から注目されている日本のスタートアップ企業もあります。高市政権も、核融合を単なる研究テーマではなく、経済成長戦略や国際競争戦略の柱として位置づけています。エネルギー問題、環境問題を解決し、日本の将来を支える産業を生み出すであろう核融合について、かつて核融合の研究者であった小説家が万感の思いを込めて解説します。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

銀雪

3
仕事関係で読む。冒頭や終盤は、未来世界を舞台にした物語風で引き込まれる。核融合に関しては、ヘリカルフュージョンの印象が強かったけど、ヘリカル型だけでなく様々な型があることを知れて勉強になった。2026/03/31

Kaz

2
★★★★☆ 核融合の仕組みから社会実装や経済的インパクトまでわかりやすく書かれた良書。 核融合における日本の競争力について、「どこの国が一番進んでいるかではなく、どの国がどのポジションを取ろうとしているか」が大事だとのコメントがあるが、その通りだと思う。 AIや半導体、ロボットや宇宙開発についても言えるが、日本は一見それぞれの分野で立ち遅れているように見えるが、素材や要素技術などの特定の分野ではいい位置にいる。この日本のポジショニングは地味だけど有効だと思う。2026/05/08

Masa03

1
面白い。 以前、火力発電も原子力発電も核融合発電も、皆お湯を沸かしてタービン回して発電する、というネタを見たことがあるが、まぁ、それは事実ではあるものの、良くも悪くも社会的インパクトは原子力の利用とは比べものにならないくらい大きいものになりそうだ。 重要なことは、実現したときにただ利用する側になるのではなく、国として、また個人としても、そこに主体的に関われるか。 もちろん、理系でもなくインフラ産業に属していない自分に何ができるかはわからないが、どこか頭の片隅には入れておきたいテーマだ。2026/05/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/23243221
  • ご注意事項

最近チェックした商品