内容説明
嫉妬、喪失・・・「親友」とは何か?
酒井順子氏推薦!「二人の物語が映像となって脳内に結ばれた」
「米で邦人が滑落 山岳カメラマン、平賀淳さんの遺体収容」
(日本経済新聞2022年5月22日)
NHK番組などで活躍し、世界50か国を駆け巡った山岳カメラマン・平賀淳。2022年5月、アラスカ・デナリの氷河で撮影中に滑落死したことをきっかけに、中学時代からの親友であった著者が、自身の視点からありのままの平賀さんの人生を描いた作品。登山経験の乏しい小林さんは、親友との“最後の別れ”を果たすため、アラスカの深淵へと向かう。
なぜ親友は山に消えたのか??。
平賀と著者の30年と、その真相を辿る物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ビーグル犬大吉
7
私も著者自身のことに偏り過ぎている点にブレや違和感を感じた。平賀淳という山岳カメラマンについて知りたかったので、あくまで著者は脇役に徹するべきだし、精神疾患で入院していたことなど不要だった。ただ、「あっという間に人って死んじゃうから」は事実だと思う。平賀氏はそういうことをすべて承知で山岳カメラマンという職業を選び、多く作品も残せたのだから本望だったのではないか。責任の所在を周りの人間が問うべきではない。不透明な時代、いつどこで命を落としても不思議でない。できる限り悔いを残さぬよう生きて行きたいと感じた。2026/06/09
なおぞう
7
親友はいません度:★★★☆さよなら野口健さんを書かれた作品なので図書館ゴリ押し予約。確かに著者と亡くなった平賀さんは親友だと思う。でもこれは平賀さんの話というより、小林さんの話のような気がする。重度の鬱に苦しみ、職も転々とする。漸く見つけた作家の世界、AIに負けじと生きようとする姿は作家も大変ね。親友が超有名人でなく、ものすごいミステリでもないので、何かあまり面白くない。途中、スピクチュアルな場面もありどうにもこうにも。あまり売れなそうな作品だなと思いつつ読んだ。2026/06/04
漆虎太郎
7
突然の親友の死は、ポカンとしたままで受け入れがたいものだ。これから先も互いの出来事を持ち寄ってはずっとバカ話で笑い合うことを前提に生きていたことに気づく。辛い出来事も笑い話にすることで乗り越えられる程度のことだと支えにしていたこと。なくして気づくかけがえのない存在だったことに。ただ、優しく心強い友は、時には妬ましく自分を蔑む鏡にもなってしまう。だから遠ざけてしまった作者の心情と悔恨は痛いほどわかる。自分の心の何割かは親友の成分でつくられているのだから、たまには友の好きだった歌でも歌ってやろうぜ!2026/04/04
直進サーファー
2
⭐️⭐️⭐️この本の主人公は著者なのかな。平賀淳の事として読み始めたけど、親友の活躍が眩しく、嫉妬してしまう気持ちは、団体スポーツの補欠の気持ちと似ていて、共感できるよ。2026/05/16
かさい
1
何者かになろうと足掻く話って現実には意外となくって、みんなどこかで自分の人生はこれくらいって落としどころを作って生きていく人が多くてそれも決して悪いことではないのだけれど。ひたすらに夢を追って、最終的に夢の途中で命を落とした友人の話を著者が一切の外連味を捨てて書いてるようなノンフィクションで、友人に対しての嫉妬心とか素直に祝えない気持ちをありのままに描きつつ、それでも彼の死を迎えた場所に足を運ぶ一連がとても心に残りました。文章を書く上で自分の感情に嘘をつかない筆致がとてもよかったです。2026/06/14




