内容説明
一度しか経験できない「老い」や「死」について,私たちは先人が残したことばから,その思いや経験を学ぶことができる.古典は,さまざまな知恵をもたらし,前に進むための励ましを与えてくれる.古代から近世まで,日本の古典文学を幅広い視野から読み解くことで,「老い」や「死」との向き合い方が,多彩に浮かび上がる.
目次
はじめに
Ⅰ 老いていくこと
ぬけ初むる歯――わびしさが身にしみて
かしらの雪――悲しみと気品と
はこ――誰もが困る,恥ずかしいもの
骸骨を乞ふ――これで引退いたします
御髪下ろす――お終いまでのひと段階
Ⅱ 長生きを寿ぐ
命なりけり――生き延びての実感
老いらく――悲しむばかりではありません
老の坂――上ってくだる道すがら
不死の薬――手にしてみれば役に立たない
鳩の杖――むせないことにあやかって
Ⅲ 人との別れ
麦の穂をつかむ――心細いけど旅立ちます
さりがたし――どうしてもこれだけは離せない
ありのすさび――いなくなってわかる大切さ
おくれ先だつ――いつまでも一緒にいられたら
さらぬ別れ――昨日今日とは思わなかった
Ⅳ 死の瞬間
うす――ご臨終です
かばね――戦死と結びつくことば
あなや――鬼に一口で食べられる
おらぶ――どうにもならないことを歎く
よもつへぐひ――もう元には戻れない
Ⅴ 死後を思う
三途の川――六文銭を握りしめて
草の原――あなたは訪ねて下さるでしょうか?
奥つ城――死んでからはここに居よう
玉祭り――亡くなった人にまた会える
はちすのうてな――極楽往生がかなうなら
図版出典一覧
あとがき



