内容説明
1952年に25歳で英国の王位に即いたエリザベス女王。カナダ、オーストラリアなど15ヵ国の元首でもあった。70年間という史上最長の在位期間中、政治に関与し続け、また数多くの事件に遭遇する。W・チャーチルら15人の首相が仕え、「政治的な経験を長く保てる唯一の政治家」と評された。本書はイギリス現代史を辿りながら、幾多の試練を乗り越え、96年に及んだ生涯を描く。コロナ禍や新国王の戴冠式を増補した決定版。
【目次】
第Ⅰ章 リリベットの世界大戦――王位継承への道
第Ⅱ章 老大国の若き女王――二五歳での即位
第Ⅲ章 コモンウェルスの女王陛下――一九七〇~八〇年代
第Ⅳ章 王室の危機を乗り越えて――ダイアナの死と在位五〇周年
第Ⅴ章 連合王国の象徴として――二一世紀の新しい王室
補 章 「大王」の死――コロナ、在位七〇周年、そして崩御
おわりに
あとがき/増補版へのあとがき
主要参考文献
主要図版出典一覧
エリザベス女王関連年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
29
1952年に25歳で英国の王位に即いたエリザベス女王。イギリス現代史を辿りながら、幾多の試練を乗り越え96年に及んだその生涯を語る1冊。15ヵ国の元首でもあり、70年間という史上最長の在位期間中、政治に関与し続け、また数多くの事件に遭遇したエリザベス女王。チャーチルら15人の首相が仕え、立憲君主の一般的なイメージを覆し、女王なしでは成り立たなかったとされる事績がある一方で、女王として国を優先した結果、子供たちの離婚や不倫騒動に直面し、後悔を抱いたという人間らしい側面も感じさせてなかなか興味深かったですね。2026/03/14
お抹茶
4
2020年代の事項を補章にまとめている。―補章のみメモ。孫のハリー夫妻と次男のアンドリューのスキャンダル,夫・フィリップの死に見舞われる。フィリップは,女王の戴冠式の生中継やクリスマス・メッセージなど「開かれた王室」を実践した。女王には失敗からすぐに学ぶ柔軟性があった。歴史認識や政治的問題に直接的には言及・関与しなかったエリザベス2世と異なり,チャールズ3世は積極的に関与し,一歩前に進んだ発言をする。2026/03/24
於千代
3
エリザベス2世の生涯を追った一冊。彼女の人生を通して、英国王室の位置づけや役割を知ることができた。これまではチャーチルやサッチャーといった政治家に目を向けることが多かったが、その背後で一貫して君臨し続けた存在を無意識のうちに見落としていたことに気づかされる。王室を形式的な存在として捉えていた部分もあったが、本書を通じて、女王がコモンウェルスの紐帯となり、日本を含む諸外国との外交においても重要な役割を果たしていたことが理解できた。まさに「大王」と呼ぶにふさわしい君主だったのだと思わされた。2026/06/20
しまたる
3
エリザベス女王の激動の人生を描いた本。チャールズ国王をはじめとする英国王室についての知識はほとんどなかったので勉強になった。ちょうど皇室典範改正の議論が進んでいるので参考になる。英国王室は我が国の皇室と比べてスキャンダルが多い気がするがそれでも国民支持がかなり高いのは意外である。女王個人についてではないからかもしれない。ただ、チャールズ3世の治世は短くなりそうであり、母王のような大王となれるか、属人的な支持としてどこまで高まるかは気になるところだ。また、王室の構成員が(日本と比べて)多すぎる気がする。2026/05/12
kj54
3
オリジナルに続き、増補分のみ読了。最晩年の女王と死がえがかれる。君主制の是非は置いても、偉大な人生だったには違いない。どうしても、女王より7つ年少である、本邦の「名君」を思わずにはいられない。「その時」私はどのような感情になるのか。2026/05/10




