内容説明
少女漫画編集者の塩見香子は、どんな理不尽にも笑顔で対応する「怒らない人」。だがその穏やかさの裏には、「怒ると鼻がブタになる」という誰にも言えない秘密があった。締切を守らない漫画家、パワハラ上司、SNS炎上に無遠慮な友人──彼女の日常は今日も地雷だらけ。
そんな中現れたのが、人気漫画家・凪沙マリーの甥で、無口な青年・菊田春木。彼の不器用な優しさが、香子の心の奥に隠してきた『怒り』を少しずつ溶かしていく。
この人になら、ブタ鼻の秘密を告白できる? 笑って泣けるお仕事ラブストーリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikutan
60
どんな状況でも笑顔で、少女漫画誌の編集者の塩見はいつも仏対応。実は怒らないのではなく怒れない。だって、怒るとブタ鼻になってしまうから。見た目だけでなく、嗅覚抜群の立派なブタ鼻に。そんな塩見が、クラス会で初恋相手の宮原君と再会。お隣に引っ越してきた職場のバイトの春木君も何かと絡んできて…。奇想天外な設定の楽しいラブコメ+漫画編集者のお仕事小説。怒りは「なくす」のではなく、振り回されず、必要な時には怒れるのが大事。これがなかなか難しいよね。ともあれ、塩見の呪いは解けるのか。コミックの様にサクサク読了。2026/03/13
しゃが
40
登場人物たち・ブタハナの香子、不器用な春木・人付き合いの良い宮原の見た目と違う自分への拭いきれない違和感の揺れが描かれていて心に残った。人は穏やかさや、優しいだけで生きているのではなく、ときには理不尽に怒りもわいてくる。<「怒り」はそこまで悪い感情ではない>という言葉の通り、怒ることで自分の大切な思いに気づくこともあるのだと…。怒りを押しこめるのではなく、どう向き合うかを考えさせられた。ブタハナは彼を見つける嗅覚も捨てたものでもなく、ラストはホットした。2026/03/22
pen
37
少女漫画編集者 塩見香子。どんな理不尽にも笑みを絶やさず対応する彼女にはある秘密があった。小学生時代の「命を学ぶ授業」で飼育した豚が出荷されることに対する怒りが元で、怒るとブタハナになるという秘密が。そんな香子の前に現れた二人の男性。香子に宿った呪いを解くのはどちら。 ラブコメ要素と、地雷の巣窟と化した無責任なSNSへの警鐘もミックスで、もう楽しかった。読書中、なんとなく脳内には歌が流れた。♪可愛い仔牛、売られていくよ。悲しそうな瞳で見ているよ。ドナドナドーナドーナ♪ これは仔牛だけど(笑) 2026/03/01
nyanco
34
タイトルの「恋するブタハナ」 何かの比喩かと思っていたらそのまま。少女漫画の展開が面白い。ヒロイン・香子が漫画雑誌編集者で「これじゃまるで少女漫画じゃない!」と憤ったり、先手を売ってくるのも額賀さんらしい。「仏の香子」と呼ばれるが、怒らないのではなく怒れないのだ。「命の教育」が呪いとなり、怒るとブタハナになる「マーガレット症候群」になった香子。昔好きだった宮原くんから告白されたり、人気作家の甥が隣に引っ越してきて、おまけに職場でアルバイトに来る、もう漫画設定がこれでもかってくらい、てんこ盛り。→続 2026/03/22
sayuri🍀
30
主人公は少女漫画雑誌「月刊ペルル」の編集者・塩見香子、25歳。どんな理不尽にも笑顔で対応する彼女には、誰にも言えないとんでもない秘密があった。怒ると本当にブタ鼻になってしまうのだ。荒唐無稽、奇想天外な設定だが、これが物語を一気に面白くする。日々のストレスを匿名SNSで発散しつつ、なんとか平穏を保っていた香子の前に、タイプの異なる二人の男性が現れた瞬間、日常は大きく揺れ動き始める。三角関係の行方はどこへ転がるのか。生きづらさを抱えた登場人物たちが、出会いの連鎖によって少しずつ前へ進んでいく姿は爽快そのもの。2026/03/07




