内容説明
ひとことで作家と編集者といっても、その関係は千差万別です。良きビジネスパートナーとして、あるいは助言者として一つの作品に向き合うこともあれば、友人のような距離感で接することもあるでしょう。その一方で、どの作家と編集者にも共通して言えるのは、面白い作品を読者に届けるために働いているということではないでしょうか。読書好きの皆さまにとって身近なようでいて見えないことも多い「作家と編集者」をテーマに、4名の著者に作品をご寄稿いただきました。時代もジャンルも越えた、物語を作り出す現場の熱気をお楽しみください。/【目次】錦見映理子「邪悪な香り」/蝉谷めぐ実「餅屋の言うこと」/藤野恵美「行きて帰りし物語」/乗代雄介「金城氏」/解説=杉江松恋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
作家と編集者がどのように作品を生み出し、読者へ届けていくのか。時代もジャンルも越えて、作家と編集者の多様な関係を描いたアンソロジー。ベテラン編集者が見込んだ新人作家との不思議な「合宿」。誰もが夢中の役者評判記の評価に納得がいかない女形が向かった先。児童文学賞でデビューして第二作に悩んでいた新人作家と口うるさい編集者。作家が編集者に見せてみることにした誰にも見せたことがない創作ノートをめぐる静かな交流。各話がそれぞれの形でお互いの情熱と葛藤を抱える作家と編集者の関係を浮かび上がらせていて興味深かったですね。2026/04/29
まり
14
図書館本。一作目の錦見さんの話がインパクト強すぎて…他の作品が少し霞んでしまった。時代物は苦手。藤野さんの話も面白かった。2026/06/08
練りようかん
13
ラインナップに惹かれて手に取った一冊。作家の才能に目をつけた編集者は伴走者なのか、独善者なのか。引っ張る力が強すぎて綱が切れてしまったよと思う編、それは釣り糸だったのかと思う編もあり、四編とも渦が描かれていて面白かった。ヴァージニア・ウルフの自由間接話法で触れた二重の主体が、作家と編集者に当てはめられると思えて興味深い。知らないうちに編集者の意識を読まされているのかも。また、錦見さんの「邪悪な香り」は『ロリータ』の信頼できぬ語り手を想起して、読後も印象に残った。もっと小説を書いてほしい。2026/06/13
kitten
9
図書館本。作家と編集の関係を書いたアンソロジー。藤野恵美さん、久しぶりに読んだなあ。厳しい編集者の方がいいのかな?錦見さんのは、不穏なお話。これ、いつの時代だろ?危険な香り。蝉谷さんは、まさかの時代小説。このテーマで時代小説だと?すごいこと考えるな。そして、乗代さん。これはなんだ?何を読まされてるんだ?言語学?文学?試験問題?それでいて、そのオチなんかい!いやいや。理解不能。評価、星22026/05/31
坊っちゃん
5
★★★1/22026/06/01




