内容説明
ハン・ガン推薦。最注目の英国作家が描く、喪失、回復、奇妙なカラス
母を突然亡くした幼い兄弟と、その父親。喪失の重みが沁みこみ始めたロンドンのフラットに、奇妙な喋るカラスがやってきてこう言う――おまえがおれをいらなくなるまでここにいる。ハン・ガンが「いびつなほどのぬくもりと美しさを秘めた本」と絶賛した傑作
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘラジカ
48
短くも強烈に独創的。日常を綴ったエッセイから詩や寓話、はたまた本の目次を模したものまで。多彩な表現のコラージュによって、複雑で途轍もなく大きな”悲しみ”に形を与えようとしている。カラスの解釈は読者それぞれに委ねられているらしいが、悲しみの断片が黒々とした羽で、寄り集まったものがカラスの形を成しているように見えた。非常に美しく感動的な実験小説の傑作。何度も読み返したいし、映像化されたものも機会があれば観てみたい(かなり賛否両論あるみたいだが)。2026/02/21
おだまん
16
大切な人を亡くした悲しみ。絶望から救ってくれるのは不思議なカラス。不思議な文体で誘われる深層心理。時とともに変容していく悲しみの質。それを見守るのがカラスの役割なのでしょうか。この本に救われる日がいつか来るかな。映画も気になります。2026/03/09
フランソワーズ
12
ストーリーを追うことを諦めれば、その断片断片を楽しめる。愛する妻を失った夫、愛する母を失った息子ふたりの、悲しみの深さだけを描くのではなく、全く無関係なこともちょいちょい出てくる。そしてそれが人の人生っていうものと、勝手に納得してみた。カラスがいなければ、もっと収拾がつかなかったかもしれない。2026/03/23
まさ☆( ^ω^ )♬
8
SNSでどなたかの投稿で気になり、挿画のカラスにも惹かれ買ってみた。映画化もされるようで話題になっている本の様です。突然母を亡くした幼い兄弟と、その父親、悲しみに暮れる家族のもとに現れた奇妙な喋るカラスの視点で物語が展開されていく。小説というより、散文や詩のような描写で、理解できない部分もあれど、大切な人を亡くした家族の悲しみがヒシヒシと伝わってくる。何度も読み返したくなる一冊。映画も観てみたい。2026/03/09
Apollo
5
大切な人を失った後、悲しみのほかに恐怖、虚無、優しさ、愛おしさ....いろんな感情が渦巻くだろうし、何年・何十年経っても消えずに形を変えて生き残るのだろうけど、そうしたものが、まるで詩集のようにいろんな言葉で流れてくる。映画では「ファンタジックスリラー」になるようだが、ジャンルはスリラーなのかな、ちょっと印象が違うな。スリラーを思わせる表現もあるけど。2026/03/08




