内容説明
資本主義を支える「借りを返す」原理を問い直し、返礼に回収されない「贈与の連鎖」の可能性を探る。災害時の相互扶助や「恩送り」的なコミュニティーの実践、さらに、デヴィッド・グレーバーらの思想を手がかりに、共同性の新しいかたちを描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
3
【交換の論理(資本主義)】 商品経済⇔等価交換⇔蓄積 負債完済=関係断絶→孤立する個人 【贈与の論理】 返さない借り⇔非等価な贈与⇔共有+相互依存 返さない借り=つながりの継続→つながる共同体 【構造と循環】 負債返済→関係終了 ポトラッチ的贈与→過剰な分配→共同体の富→個人蓄積否定→循環 【実践と未来】 返さない借り=新しい関係(フレールコミュニティ) コモンズ+ローカルコミュニティ+共感+相互扶助 サステナブル+信頼度上昇+Well-being上昇 結論:資本主義克服ロードマップ→調和のバランス社会2026/04/10
リュシス
1
お返しは決して仕切れない。ならば、贈与に気づく瞬間とはいつか。お返しをしたくなる時とならない時の違いは何か。そもそも贈与は愛なのか、それとも負債としての借りなのか。友情を維持するにも贈与が必要だというが、本当にそうだろうか。贈与は、された人にしか返さないものなのだろうか。2026/04/19
文菓
0
贈与につきまとう「借りを返す」 という発想から解放され、マオリの社会や「災害ユートピア」の中から贈与の連鎖、無償の贈与=相互扶助の構造を探る。「恩送り」的な発想の中に、資本主義や貸し借りから離れた社会のあり方を見る著作で、面白かったが、短い内容なのでいささか物足りない部分はあった。とりわけ、グレーバーの「基盤的コミュニズム」の批判についてはもう少し踏み込んで知りたいところ。2026/06/09




