内容説明
「あたしって、何、」真っ赤になった両脚をティッシュで拭きながら、涙が、言葉があふれ出して止められない――。国籍とは何か? 母語とは何か? 性的指向とは何か? 香港で生まれ、移民の養父母のもと日本で育った女子高生、星瑤はアイデンティティの揺らぎを全力で駆け抜ける。絶望よりも速く。新世代の才能登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
雪丸 風人
17
主人公は香港生まれの高校一年生。日本の養父母の元で生きる彼女が、自身のアイデンティティに思い悩みながら、ままならない日々を懸命に駆ける姿を活写した物語です。葛藤のあまり頼りなく揺れ動く心象風景が、ときにくどく感じられる語り口で見事に表現されていましたね。遠き香港の統制強化が生み出す問題に戸惑い、近き友との間に生じた事態に思いあぐねる少女が、紛れもなくそこに実在するように感じられましたよ。なんたるリアリティ!高校三年生がこれを書く?末恐ろしい作家さんだと言うほかありません。(対象年齢は13歳半以上かな?)2026/03/28
七草
10
女性かと思ったら男性?の筆者は現在19歳。あたし、黄星瑤(ウォンシンユ)は香港生まれ、日本育ち、両親は香港人の高1女子高生。出自や家族、私は何人?と悩む。うぇあ、あむ、あい、ふろむ?雑多で飾ることのないまんまの雑多感、絶妙なたとえが笑える。傷つきやすい年頃の傷心、独特の文体が清新で、瑞々しい感受性が心地よい。タイトルに納得。さらっと読めるけど、根っこの部分のナショナリティーやアイデンティティーについて考えさせられた。2026/04/18
Hanna
5
確かに、このような坂道は走ったことがないです。2026/04/04
jolly
2
文学賞の受賞作。きっと新しい文体なんだろう。こんな短くしてもいいのね。マイノリティじゃないのにマイノリティ視点で書けるのね。いろいろすごいね。すぐ忘れるけどね。 2026/04/24
し~ちゃん
2
図書館に新刊であったので手にしたが、これが商業本になるのかと思ったら、まさかの新人賞作品らしい。 私の感性がないらしい。 2026/04/17




