角川新書<br> ホロコースト後の機能不全 ドイツ、イスラエル、犠牲と加害の関係

個数:1
紙書籍版価格
¥1,078
  • 電子書籍
  • Reader

角川新書
ホロコースト後の機能不全 ドイツ、イスラエル、犠牲と加害の関係

  • 著者名:武井彩佳【著者】
  • 価格 ¥1,078(本体¥980)
  • KADOKAWA(2026/02発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040824956

ファイル: /

内容説明

なぜドイツはイスラエルを批判できないのか?
ーー犠牲と加害の反転はどのようにして進んだか
『歴史修正主義』(中公新書)で注目された歴史学者が提示するガザ紛争を理解するための新たな視座!

ドイツの戦後の歩みはユダヤ人を究極の犠牲者にした!
紛争によりガザが破壊し尽くされた中、イスラエルの姿勢はホロコーストの記憶とも結びつけられる。
ドイツはナチ犯罪者を最後の一人まで裁き続け、「反ユダヤ主義」の撲滅を掲げてきた。
そのためドイツによるイスラエル支援は、補償にとどまらず武器供与まで及んだ。イスラエルへの安全保障は「国是」だったのである。
ドイツの「過去の克服」は、両国の政治、経済、軍事の利害と密接に絡んできた。その歴史を解きほぐし、変化を迫られる姿を描くーー。

世界は戦争を止められないのか。ナチズムの克服は、より良い世界をつくるためではなかったのか。
ドイツとイスラエルの特殊な関係をつまびらかにすることで、ガザ紛争を防げなかった世界構造のねじれが見えてくる。

序 章 世界の機能不全はどのようにして起こったか
第一章 国籍──国民の境界は歴史が形づくる
第二章 裁き──犯罪をどこまで、どう裁いたか
第三章 国際法──反省から生まれた新しい秩序
第四章 償い──和解のための補償、安全保障へ
第五章 言葉と認識──私たちはパレスチナを理解する言葉を持っているか
終 章 ゴルディアスの結び目

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さとうしん

18
内容上どうしても込み入った内容となってしまうが、まとめるとドイツの戦後補償とイスラエル外交、そしてドイツ国内での「反ユダヤ主義」に対するスタンスとその問題点を日本の戦後対応と比較しつつ議論するということになろうか。結局イスラエルの建国自体がその根本原因で、ユダヤ人に対しては欧米各国の国内で包摂する努力をすべきだったのではないかと言ってしまうと身も蓋もないだろうか?問題含みのドイツと比べても誠実でないように感じさせられる日本の国民が言えた義理でもないだろうけど。2026/06/06

Nobuko Hashimoto

18
ドイツとイスラエルの戦後の関係、国籍の規定、裁き、賠償、反ユダヤ主義の規制などについて法的な根拠を示しながら整理。タイトルや帯の文句に象徴されるように、ドイツの「過去の克服」を手放しで賞賛するものではない。かなり抑制した書き方ではあるが、日本の戦後処理や戦争責任に対する態度に関する著者の考えも示されている。誠実に書かれた本と感じた。2026/05/21

Melody_Nelson

7
ホロコーストという過去の過ちの清算。ここまで詳しくは知らなかったので、やりすぎでは?とすら思ってしまった。補償、そして歴史を学び、贖罪意識をもつことは大事だけれど、イスラエル建国に伴うパレスチナでの行為(パレスチナ人がいうところの「ナクバ」)や、ガザやレバノンでの一般市民を巻き込んだ殺戮までドイツは庇うことはないだろう。加害国で敗戦国という意味で、ドイツと日本との差を考えてしまう。良書。2026/04/22

NorthVillageHRE

3
ホロコーストという出来事が、名実ともに時代を断絶してしまったのだということがよく分かる。イスラエルという国家の特殊性もよくわかる。要約しがたいが、かなり重要な1冊だと思う。/イスラエルには他重国籍者がかなり多く、これが安全保障としての役割を果たしている側面もある/ドイツは過去への反省の上に立つ国家であるという認識こそがドイツに「前向きのナショナリズム」を成立させた。「加害者意識」ナショナリズムとでも言うべきなのかな/イスラエルによる土地のユダヤ化の苛烈さ/イスラエルはほとんど公有地、ユダヤ民族基金が緑地化2026/06/11

バーニング

3
あとがきによると戦後80年を一つの区切りとした日独関係の戦後史を、というのが編集部からのオファーだったようでたしかに前半はそのように書かれている。東京裁判で戦争犯罪に対して大きな区切りをつけてサンフランシスコ平和条約で国際社会に復帰した日本と、戦後一貫してホロコースト問題を問い続け、ナチスに戦争犯罪ゐ執拗なほどに追求し続けたドイツとは第二次大戦の後始末に対するアプローチが全く異なる。日本は早く終わらせることによって独自のポジションと平和外交を獲得することが出来た。2026/03/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/23095827
  • ご注意事項

最近チェックした商品