内容説明
クビライ、ついに大モンゴル国の帝に。さらなる脅威に鎌倉幕府は、いかに立ち向かうのか……。蒙古襲来を描いた歴史巨編、堂々第二巻!! 九州から珍島への海路にあってタケルは自分が何者なのか、わからなかった。今は礼忠館の命令のまま米を運ぶ船隊の指揮官で、時には速頻路に所属する水師としてモンゴル軍の兵站輸送に手を貸し、もとより松浦水軍の船頭のひとりだ。しかし、そこに自分の意思がない。佐志家の満子を陸奥の得宗被官・木作繁安と争い、何度も海を往復しても、どこかあてどないのだ。「ただ日本人だと思え」と言われたことがある。このあてどなさは、日本の現状に通じるものなのだろうか。モンゴル国の第四代皇帝モンケは完全無欠な帝を目指し、性急に領土を拡大しようと、高麗侵攻開始と期を同じくして弟のクビライに南宋攻略を命じていた。偉大なる祖父・チンギスが未踏の地を治めることこそが自らの使命だと言わんばかりに。劣勢の高麗では、波瀬一族が一途な思いを抱き懸命に珍島を守り、ひとときの安堵を獲得。残虐とも言えるモンゴル軍の脅威を察知してか、鎌倉の北条時頼は、駿馬を集め、船を造り、水軍を調練し……様々な動きを生むことで、日本をひとつにしようとしていた。幼い我が子・時宗を苛烈な態度で遠ざけながら――。廓大と紕いの第二巻!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
165
北方 謙三は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。これまでの大水滸伝シリーズを、全巻完読しております。著者最期?の歴史長篇シリーズ、「森羅記」第二弾、クビライが、遂に大モンゴル国の帝になりますが、まだ大きな動きはありません。北方 謙三の筆は衰えていないので、今後の展開が楽しみです。 https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-770031-22026/02/20
パトラッシュ
132
大陸における王朝交代は、血も涙も容赦もなく突き進む。その影響をもろに受ける周辺国は、自国への影響を食い止めようと身構える。征服者モンゴルの一員たるフビライは祖父チンギスの如く大軍を動かしたい思いに駆られ、巨大な英雄の出現を感じ取った北条時頼は海防の準備に着手する。彼らの描く未来構想が相手の存在を知らぬまま少しずつ形を成していく一方で、権力者の思惑は側近や現場の人びとの運命を大きく変えていく。自らの予感に焦燥を覚える時頼が幼い長子時宗を厳しく鍛える姿は、定められた運命的な対決への壮大な序章となっていくのだ。2026/04/02
まえぞう
40
対南宋戦を進めるモンゴル、来るべきモンゴルの来襲に備える最明寺殿時頼等の鎌倉方、松浦党をはじめとする水師、三者三様の準備が進むなかで、時宗も元服して物語に加わってきました。最後にモンケ帝が崩御され、次巻はクビライのモンゴル再構築の話しか中心になりますかね。2026/02/14
baba
37
モンゴル帝国、鎌倉幕府、松浦党とそれぞれが動き出す。執権北条時頼は,西方の脅威に備えるべく水軍を作り、子時宗に託す。クビライは兄の皇帝と共に南宋との長期戦の準備を整え戦に赴くも。クビライの下に驚きの報告がもたらされる。前作はチンギス紀の余韻も感じられたが今作はいよいよ動き出す。2026/05/24
Book Lover Mr.Garakuta
28
【図書館】【速読】【斜め読み】:登場人物の多さと舞台となる地域の広さに惑わされながら読み進める。モンゴルと鎌倉の相反する勢力に人知れず思いを寄せたが、戦争はいかんなと思った。2026/04/07




