内容説明
1976年、春。深刻な挫折感とともにロンドンを去ったピーター・シンクレアは、知人から仮住まいを許された別荘でひとり執筆活動に着手する。時に寝食を忘れ、のめり込むようにして改稿を繰り返したすえ、男はついに〈夢幻諸島(ドリーム・アーキペラゴ)〉という名の架空世界を見出すが、緻密に織りあげられた島々のヴィジョンは、やがて現実そのものを侵蝕しはじめ──英国SF界の孤峰にして、同国文学界でも脚光を浴びた巨匠が贈る、独創性あふれる文芸SFの傑作。/解説=大森望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おだまん
12
現実と幻の世界との交差と融合。不死と記憶のバランスを織り込み楽しいものではなかったんですが癖になりそうななんともいえない読書感(褒めてる)2026/03/21
さな
5
SFではあるんだろうけど、幻想小説っぽくもある。虚構と現実が交互に描かれていて、物語的にはあまり大きな展開はない。視界と認識が奪われていくような感覚になる不思議な作品だった。終わり方がふんわりしているけどそこが一番好き。2026/03/27
ねみね
4
一見するとSFには見えないが、本作の主題である「現実とフィクション」という構図は、SFにおける「現実と仮想空間」の対立と強く対応しており、その点で本作はSF的文学作品といえる。とりわけ、恋人との確執を契機に自己のアイデンティティへと収斂していく構造は、関係の崩壊から個の内面へと向かう点でウェルベック的でもある。夢幻諸島の描写も良かった。2026/03/24
Mari/とんトマ
3
久しぶりのプリースト、面白かったし辛かったです。イギリスに暮らす青年が(どうも精神的にアヤシイ状態で)書いた自伝的なテキスト。そこには夢幻諸島で不死となる権利に当選し、処置を受けに行く船旅が描かれていました。作中作かと思ったら、夢幻諸島パートではイギリスでの話が青年の自伝として描かれているのです。やがて境界が曖昧になり、干渉しあう2つの世界。原題のThe Affirmationの意味は、読み終わった今ならわかります。2026/03/20
不璽王
2
作中作の入れ子構造という構成や不死処置による記憶喪失からの記憶の再構成といった意匠はめっちゃ好みなんだけど、その上で語られる物語にあんまりピンとこなかった。奇術師や双生児の方が好きかも2026/04/04
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