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内容説明
「自然-作る人-食べる人」という関係のあいだに、利他がはたらく。
コロナの影響下で家にいる時間が長くなり、みなが向き合うことになったのは、料理という人類の根本的な営みのひとつだった。「ポストコロナ」という言葉のもと、世界の劇的な変化が語られがちな中、私たちが見つめ直し、変えられるのは、日常の中にあることから、ではないか。
ベストセラー『一汁一菜でよいという提案』等の著書や料理番組で活躍する料理研究家の土井善晴と、『中村屋のボース』等の著書がある政治学者であり、最近は「利他」を主要なテーマの一つに研究をしている中島岳志。
異色の組み合わせの二人が、家庭料理、民藝、地球環境、直観、自然に沿うこと…等々、縦横無尽に語らい、ステイホーム期間に圧倒的支持を受けたオンライン対談「一汁一菜と利他」を、ライブの興奮そのままに完全収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
101
土井先生と中島先生の対話。これは、料理を題材にした哲学書だと思う。利他は、自分の中でも、大きなウェイトを占める言葉。何も考えず、結果として利他につながるのが本来のあるべき姿である。なるほど、そのとおりだと思う。それから、和食の意義を、初めて感じたように思える。素材を活かす・・・とは、よく耳にするのだが、その意味がようやくわかりかけた。「和える」と「混ぜる」の違い、和食は「和える」。それと、バラツキがあるからこそいいということ。これらは、生き方にも通じると思う。2021/10/03
ちゃちゃ
81
「料理はええかげんでいいんです」と土井先生。それはあまり神経質にならず適当に…ではなく、素材の良さをほど良く引き出せるように、五感をフル活動させて素材の本質を生かすということ。レシピに依存せず、その日の気候や素材の状態、自己の気分や体調に応じて(臨機応変に)料理する。だから、毎回同じ分量、調理方法、味である必要は無いと。先生はレシピに忠実に従い確実に“美味しい味“を求める私たちの料理観を牽制される。料理における「利他」とは、作為(自我)を排して自然と繋がること。なるほど、この歳にして目から鱗の新鮮な感動。2025/08/31
やま
78
料理研究家の土井善晴さんと政治学者の中島岳志さんが、公開のオンライン対談の模様を本にしたものです。土井さんは、本当に自分に時間も気持ちも余裕がないときは、お味噌汁のような「汁(汁もの)」と、漬物などの「菜(惣菜)一品」でいいという「一汁一菜でよいという提案」は、私の心に響きました。作りての心の状況により料理が変わってよいと思います。楽しいく、時間に余裕があるときは、楽しい料理を・・・そうでない時はそれなりの料理をとメリハリをつけて。楽しく、余裕をもって生活したいです。🌿続く→2022/07/05
ネギっ子gen
69
【いい加減でええんですよ】料理研究家・土井善晴と政治学者・中島岳志によるオンライン対談「一汁一菜と利他」を完全再現。中島:<土井さんの料理論は、サボることの薦めではありません。土井さんは料理から過剰なものをそぎ落とし、シンプルにすることで、素材の本質に肉薄しようとしているのです。そして、その行為を通じて、人間と自然の関係を再構築しようとしているのです。土井料理論の背後には、日本の家庭料理を支えてきたコスモロジーと哲学があります。そこには自然に沿う生き方を探求してきた無名の日本人の生活史があります>。⇒2023/11/25
こばまり
61
昭和30年代に興たフライパン運動の紹介に触れ、長年の切り干し大根のレシピに対する謎が解けた。土井先生の言葉には深いのに楽になるという効能があるが、中島先生のナイスアシストでさらに深みが増している。「料理する=すでに愛している」に得心。2021/11/19




