ちくま新書<br> 現代戦争論 ――ロシア・ウクライナから考える世界の行方

個数:1
紙書籍版価格
¥1,078
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

ちくま新書
現代戦争論 ――ロシア・ウクライナから考える世界の行方

  • 著者名:小泉悠【著】
  • 価格 ¥1,056(本体¥960)
  • 筑摩書房(2026/02発売)
  • 春うらら!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/15)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480077325

ファイル: /

内容説明

次は日本が
当事国かもしれない──
不透明な世界を、
いかに生きるか?

わずか3日で終わると予想されたウクライナ戦争は、開戦からもう4年を迎える。なぜここまで長期化したのか。どれだけの人が死んだのか。米トランプ政権成立で激変した世界秩序の中、日本はいかにふるまうべきか。21世紀における戦争を私たちはどう考えたらいいのか。ロシア情勢の第一人者として悲惨な実態を伝え、ロシアへの無期限入国禁止処分を受けた著者が、詳細なデータとともに戦争の本質に迫る。著者個人の経験や信念までも込められた、今最も読むべき戦争論。

目次

はじめに/第二次ロシア・ウクライナ戦争をめぐる問い/本書の構成/ロシアはなぜウクライナ侵略に及んだのか?/領土妥協では戦争は終わらない/第1章 どれだけの人が死んだのか?──データで見るウクライナ戦争/1 未だにはっきりしない民間人犠牲者の規模/死を可視化する──国連のデータから/衛星画像が暴く大量の死/たくさんの耳慣れない地名/「顎」と書かれた墓標/避難できない人々/占領の風景/2 「貨物200」をめぐって/陸上自衛隊の総数を上回るロシア軍の戦死者数/本当の戦死者数は?/錯綜した戦場での行方不明者たち/戦死者と重傷者比率をめぐる謎/「安心できる よりも不安な事実を」/交換比率/3 戦場で死んでいるのは誰なのか?/戦死者の多くは「即席兵士」/地方出身者の命で賄われる戦争/戦地に送られる日本の隣人たち/戦死率を決める諸要因/貧しさではなく豊かさとの相関?/北方領土からも戦死者が/第2章 なぜ終わらないのか?──軍事戦略理論から見たウクライナ戦争/1 破壊戦略vs消耗戦略/歴史的な長期戦争/破壊戦略の夢/スヴェーチンの消耗戦争理論/大国と小国/不思議の国の将軍たち/徴兵制を断固維持すべし/弱者のパラドックス/戦わずして勝利する/2 ロシアは何を見誤ったのか?/ロシアの誤算/朝、目を覚ましてみたら/電撃作戦の失敗/「小国」ではなかったウクライナ/希望的観測の罠/想定外の士気の高さ/陣地戦の泥沼/ノー・マンズ・ランド/3 戦略的コミュニケーションによる戦い/武力戦線と政治戦線の相互作用/ピロシキを手にいれるには?/狙われた「ヴォロネジ」/対ロシア領攻撃をめぐって/プーチンの核脅迫/地味なトラック縦隊が意味するもの/西側諸国の決意/クモの巣作戦/第3章 いかにして軍事国家となったのか?──戦時下ロシアの横顔/1 「ソフトな」対内政治戦線/なぜ誰も戦争を止めないのか?/「命の格差」/テレビの向こう側の戦争/ロシア軍の侵攻兵力はなぜ15万人だったのか?/学習するプーチン/2 「死」の経済学/人々はなぜ戦争に行くのか?/動員に対する社会の受忍度/大量生産される「英雄」たち/巨大軍隊の人件費/国防費は平時の約4倍に増加/3 フル回転するロシアの経済戦線/増産される弾薬と兵器/平時のムダが有事の増産余地に/開戦4カ月後に始まった戦時体制への転換/戦時経済をめぐる軋轢/頭打ちになる戦時経済/エネルギー施設を狙うウクライナ/第4章 この国はどこへ向かうのか?──世界の中のロシア/1 武器移転をめぐる対外関係/ロシアは孤立しているのか?/落ち込む武器輸出/米国の武器輸出封じ込め政策/武器とエネルギーをめぐる米印露のトライアングル/ロシアの戦争を支える北朝鮮製砲弾と人民軍兵士/「食えない」インド/イラン由来のドローンがウクライナの都市を襲う/工作機械というアキレス腱/2 再び最前線になるヨーロッパ/カリーニングラードからクリミアまで/「カーテン」か「壁」か/欧州最強の軍隊を目指すドイツ/スウェーデンとフィンランドのNATO加盟/核抑止の再構築に向けて動く英仏/「ウクライナが嫌い」なハンガリーの論理/要衝スヴァウキ・ギャップ/「ロシアを恐れながら がる」エストニア/3 第二期トランプ政権とウクライナ戦争の行方/ゼレンシキーの「勝利計画」/ホワイトハウスでの罵り合い/紙一重の「停戦」と「降伏」/「ゼレンシキー降ろし」を狙った米国/トランプは「多極世界」を受け入れるのか/スルタンへの手紙/第5章 日本はいかにロシアと向き合うべきか?──ウクライナ戦争と安全保障/1 この戦争はなぜ日本にとって問題なのか?/「ウクライナは明日の東アジア」論への賛否/21世紀の残り4分の3を考える/「ウクライナを支援している場合ではない」のか?/防衛力も外交も/「ロシアは絶対悪なのか」と問われるならば/2 日本がすべきこととできること/汚職対策と自立を前提とした対ウクライナ援助/ウクライナに建機を!/信憑性のある抑止力の維持・構築/対ロシア制裁の継続/領土と主権──悪魔からのアドバイス/おわりに/モノクロの戦争とカラーの戦争/「やって来る」戦争との向き合い方/それでも大国であり続けるロシア/あとがき/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

33
ロシアのウクライナ侵攻後四年にあたり手に取った。 本書は、小泉先生が次の五つの問いに応答していくことで、第二次ロシア・ウクライナ戦争の姿を描き出していこうと目論んでいる。 ◯五つの問い: ・どれだけの犠牲が出ているのか? ・何故こうも長引いているのか? ・戦時下のロシアはどのような状態にあるのか? ・世界の中でロシアの立ち位置はどう変化したのか? ・日本はどのように向き合うべきなのか?/ この本の紹介や解説は僕には手に余るので、そちらはもっと明晰な方達にお任せすることとして、例によってこの本に→ 2026/02/25

紙狸

16
2026年2月刊行。書名は『現代戦争論』と銘うったが、もっぱらロシア・ウクライナ戦争を論じる。著者は開戦の年、2022年に『ウクライナ戦争』という新書を出しており、その続編と言える。「何故こうも長引いているのか」など5つの問いを立てて論じる。「どれだけの犠牲が出ているのか」については、ロシアの独立系メディア「メディアゾーナ」とBBCの共同調査のデータを分析。10万人あたり戦死者数に着目して、大都会に比べ地方が高いと指摘する。ハンガリーが親ロシアである背景に、ウクライナ内のハンガリー系少数民族の問題がある。2026/02/22

funuu

7
それでもウクライナは戦争に直面せざるを得なかったのであり、このことは我が国における戦争への理解に重要な示唆をもたらすものである。戦争は、こちらから「起こす」ものであるとは限らず、「やって来る」こともある、ということだ。 戦後の日本が長らく掲げてきた平和主義、しかも厳密な非軍事主義としてのそれは、もっぱら前者を念頭に置いたものであった。アジアの中で最も早くに近代化を果たし、大国の仲間入りを果たした大日本帝国は、欧米列強がそうしたようにアジア諸国の支配を目論んだ。 ← 習近平次第だ 2026/03/05

えだまめ

5
小泉先生、メディアでの語り口は世界を俯瞰した形で平易だが、本著は職業的軍事オタクの視点から顕微鏡で覗いた様な緻密な論考であり、私にとり少し難しかった。先の対戦から80年、変わっていく世界の中で、日本国家の安全保障について考えていく必要がある。2026/03/09

ナポリノロク

4
ウクライナ戦争の情報が日々の生活の中で自然には入って来なくなって久しい。ここ1、2年の状況と行末をコンパクトにインプットできないかと購入。一度始めた争いを止めるには複雑な条件での合意が必要になるが今回それが非常に困難であること、そのせいで泥沼と認識しつつ未だ死傷者を出し続けていること、ロシア全体では思いの外市民は対岸の火事のように思わされていること(国家戦略的に)など、読んでいて胸が痛くなることばかりだが、まずは読んでよかった。知らないままよりは。2026/03/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/23138629
  • ご注意事項

最近チェックした商品