内容説明
ある宗教団体の施設内で起きた〈祝祭〉と呼ばれる大量殺人事件。世間を震撼させたこの事件は、団体トップの石黒望に洗脳された五人の子供たちが、信者らの殺害を命じられたて起きたのだ。子供たちは大人になった今も偏見の目に晒されているが、事件から十四年後、その一人、夏目わかばは石黒が遺体で発見されたと知る。直後、わかば自身が何者かに襲われたことをきっかけに五人は再会し、襲撃者の影に脅えながらも、その正体を探ろうとするが――。過酷な運命を背負う者の葛藤と救済を描く、傑作ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
19
かつて宗教団体〈褻〉のトップ石黒が引き起こした子供たちによる信者殺害事件。時が経ち、ひっそりと生きてきたその生存者わかばが、石黒の死を聞かされた直後に自身もまた何者かに襲われるミステリ。殺人を犯して生き残り、多くの議論を呼んだ生存者の存在。何かあるたびに職や住居を転々とせざるを得ないその素性がかつての仲間と共に暴かれ、心無い悪意の暴力に晒されて何度も裏切られて、彼女たちを追い詰める敵の正体。明らかになってゆくその背景や救いのない状況に直面しながらも、ギリギリで踏みとどまった彼女たちの思いが印象的でしたね。2026/01/17
かず
2
ミステリ色の強い作品かと思って読み始めたけど、どちらかというとアクション系の小説だったかな? 最近の作品に多い、SNSを使った炎上劇でもあるし、被害者と加害者の表裏一体について考えさせられる様な内容で、結局赦しを与えない事が一番の復讐になるという事かな? 読者的には最後に出てきた3人が恐らく主人公達のその後なのだろうから、ハッピーエンドではあるものの、祝祭の被害者遺族からしたら、ハッピーエンドなのか微妙なところで、後味がいい様な、微妙な様な、不思議な読後感。 とりあえず、復讐はよくないのはわかった。2026/01/29
みさき
2
すごく久しぶりに本を読みました。生存者たちの物語を追いながらここでこうしていればとかああしていればとか色々考えていたのですが、結局どうやっても何も良くならなくて。ひとりがなにかしらのアクションを起こしても何も世界を変えられない無力さ、自分は被害者なんだという事実。じゃあもういっそ…となる気持ちもすごく良く分かります。石黒先生も、生存者も、刺客も、登場する人物みんなが、一体どうすれば良かったんだろう?2026/01/28
さきこ
2
宗教団体で発生した虐殺事件の"加害者"の子供達のその後を描く。未成年で罪に問われなかった子供達の素性が出回り、どこでも仕事に就けない、というのは現実だろうか。物語の展開が早く、バイオレンスも相まって引き込まれた。 最後の3人組は、わかば・彩香・光太なのだろうか。騒動の大きさや性格から、ちょっと現実的ではないように思えるが。少しは救いを作りたかったということか。2026/01/27
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