内容説明
後退するアメリカ、仕掛ける中露、混迷する欧州、戦略なき日本――
この世界のありようが私たちの知っていたそれから大きく様変わりしつつある。その転換の内実とは何なのか? アメリカが「目指すべきところ」をもはや指し示さず、自信をつけた中国やロシアなど非・西側諸国は、かといってグローバルな覇権を目指しはしない。大国たちはそれぞれに内憂を抱えながら、それぞれの世界を作り直そうとしている。大国が割拠する、激動の時代に備えるための新しい見取り図。
中国、アメリカ、ロシア、ヨーロッパ、安全保障――
ロシア軍事専門家の小泉悠氏が、各界の豪華メンバーと「大転換」を具体的かつマニアックに語り尽くす!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ta_chanko
30
冷戦後、唯一の超大国として世界中に大きな影響力を及ぼしてきたアメリカの覇権が揺らぎはじめ、中国やロシアの存在感が大きく膨らんできた現代の世界情勢。そのパワーバランスの変化がウクライナ・ガザ・イランなどにおける軍事衝突を誘発。アメリカのトランプ大統領が自ら国際法や国際慣行を無視・軽視することで、国際秩序は混乱を極めている。アメリカとの同盟関係を軍事外交の基軸としてきた日本も、新たな政策や選択肢について考えなけれならない時代に。AIの発達、巨大災害、人口減少なども重なり、まさにVUCAの時代へ。2026/04/01
楽
23
26年1月。参考になる論点、視座が多い。「(略)こうした変革の中での日本の立ち位置は、どうにもあやふやである。変化しつつある世界から何かを摑み取ろうとしているという感じが5回の対話からは今ひとつ得られなかった。これは日本政府の問題というよりも、私を含めた日本国民全体の感度の問題であろう」■津上∶主権国家のもう一つのリスクは「代議制民主主義はもうアカン」ではないでしょうか。これほど分断が進むと、代議制民主主義にはまともなことはできない。小泉∶めちゃくちゃなことを言って注目を集めた人が選挙に通ってしまう(続く2026/02/04
A.T
20
中国、アメリカ、ロシア、欧州、安全保障の各専門家と小泉悠氏の対話集。2026年5月のトランプ・習近平会談後、読了。小泉氏「こうした変革の中での日本の立ち位置は、どうもあやふやである。変化しつつある世界から何かを掴み取ろうとしているという感じが5回の対話からは今ひとつ得られなかった…」という焦りがあるからこそ、わたしも読んだのだが。「多様化・多極化」する世界から後退するのがアメリカ、「アメリカ主導の国際秩序が解体され始めた、いやまさか自分で壊してくれるとは」と有利な展開を楽観視する中国…2026/05/17
kei-zu
20
保守・リベラル、資本主義・共産主義、ウソ・ホントの対軸が揺らぐ現代において、対談形式で欧米や中国の「大転換」を論じる。端境期ゆえにそれぞれの方向性は見えがたいが、最新の分析は勉強になりました。2026/02/03
紙狸
18
2026年1月刊行。ロシア軍事の専門家、小泉悠さんの対談・鼎談集。この本では対象を広げて、中国、米国、ロシア、欧州、日米安保の専門家と対話する。「世界のありよう」の「様変わり」についてがテーマ。個人的には、欧州の安全保障に関する章が興味深かった。対話相手の合六強さんは、ノルウェーの歴史家の表現を踏まえて、米国は欧州によって「招き続けられた帝国」だったという。その米国が欧州の安全保障から手をひくのではないかという懸念が強まっているが、では欧州が米国抜きで独自の抑止体制を作ろうと腹をくくったとまでは言えない。2026/02/27




