内容説明
うまく生きられない――。そんな思いを抱え続けてきた絵本作家 “よりみち” が、それでも今日まで生きてきた理由とは。発達障害の特性から、学校生活、仕事、人間関係まで、社会の中でつまずき続けた著者。努力しても報われず、誤解され、心が折れ、何度も「もう無理だ」と思った。それでも彼は、生きることを手放さなかった。
本書は、発達障害を抱える一人の男が、孤独と混乱の中で必死に光を探し、誰かのために絵を描くことで “生きなおしていく” 物語である。
生きづらさを抱えるすべての人へ。「あなたにも、生きる理由がある」と静かに伝えてくれる、温かい希望の書。
“これは、私の話です。
でも同時に、あなた自身の“地図”を描くヒントになるかもしれません。
悔しさを抱えたままでも、大丈夫。
この本が、あなたにとっての“よりみち”にそっと寄り添えたら、それほど嬉しいことはありません。”(はじめにより)
目次
はじめに
第1章 ことばが下手な子どもだった
・3歳児健診
・空白のノート
・詩にだけ光が差す
第2章 不登校と、海と、絵の先生
・教室の息苦しさ
・祖父の家で過ごす時間
・キャンバスの匂い
第3章 描けなくなったときのこと
・就職とうつ
・道具から逃げた日々
・でも絵は、私を離さなかった
・スパゲッティボーイ
・ホームさん
・ネットでの別れと再出発
・出版社にて
第4章 よりみちという名前をつけた日
・余命宣告の父
・入院中の父
・父の悲願
・父の葬儀
・障害者雇用の面接って
・なのに、私は描いていた
・そして、ついに生まれた
第5章 世界が応えてくれた
・初めてのイベント開催
・赤字と応援
・“Xで障害開示して名乗る”ということの怖さと希望
第6章 これから描いていくこと
・アートとことばで生きるという選択
・亡き父へ誓う生き方、人生の描き方
あとがき



