学校を長期欠席する子どもたち――不登校・ネグレクトから学校教育と児童福祉の連携を考える

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学校を長期欠席する子どもたち――不登校・ネグレクトから学校教育と児童福祉の連携を考える

  • 著者名:保坂亨【著】
  • 価格 ¥2,464(本体¥2,240)
  • 明石書店(2025/12発売)
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  • ISBN:9784750348766

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内容説明

長期に学校を休む子どもたちはこれまで「不登校」として括られ、その原因は「心の問題」とされてきたが、最近の調査では、相対的貧困の中でネグレクトへと通じる「脱落型不登校」も多数いることが明らかになりつつある。本書は、そうした子どもたちこそ、学校教育と児童福祉が連携して保護し、支援していく必要があることを、戦後教育における長期欠席対策から現在の動向まで概観しつつ明らかにしようとするものである。

目次

第Ⅰ部 義務教育からのドロップアウト
第1章 学校を休むことをめぐって
第2章 戦後混乱期の学校における不就学と長期欠席
1 子どもの危機的状況
2 新たな学制と長期欠席への注目
3 長期欠席と不就学の連続性――その背景としての「人身売買」
第3章 不就学と長期欠席への対策が始まる1950年代
1 国レベルの対策――三省共同通達
2 都道府県レベルの対策
3 不就学と長期欠席の連続性
4 1年以上居所不明
第4章 不就学・長期欠席と経済支援(1960年代)
1 不就学・長期欠席の減少と経済支援制度
2 取り残された地域
3 夜間中学校の実践
4 大阪の先進性
第5章 転換期としての1970年代
1 注目されなくなった不就学と長期欠席
2 1970年代の不就学と長期欠席の実態
3 不就学・長期欠席への無関心
4 「不就学」調査の形骸化
5 「登校拒否」への注目
第6章 1980年以降2000年までの長期欠席と不就学
1 長期欠席の中の不登校への注目
2 「脱落型不登校」の発見
3 新たな不就学問題
第7章 2000年以降の長期欠席と不就学
1 長期欠席と不登校
2 事件を契機とした全国調査
3 「危険な欠席」という視点
4 長期欠席(脱落型不登校)の実態
5 「行方不明の子どもたち」への注目
6 新たな問題としての「行方不明」の実態
第8章 新たな動向
1 新たな調査による連携の動き
2 「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」について
3 義務教育段階における普通教育に相当する教育の機会の確保に関する法律について
4 夜間中学をめぐる新たな動向
第Ⅱ部 中等教育からのドロップアウト
第1章 三つの事例から
第2章 中学校卒業後の非進学者と定時制高校生の実態
1 児童憲章の制定
2 生活のために就労する子どもたち
3 人身売買から集団就職へ
4 高校進学率の上昇と非進学者の減少
5 定時制高校の増設と中退問題
第3章 高校全入時代の到来
1 高校全入運動と高校教育の改革
2 高校の中退問題への注目
3 児童養護施設の子どもたち
第4章 長期欠席者の進学と高校改革
1 長期欠席(不登校)の進級問題
2 長期欠席(不登校)の進学問題
3 進む高校改革
4 ある単位制高校の実際
5 不登校生徒の高校進学
6 中学卒業後の就職者と無業者
第5章 中退問題を捉える新たな枠組み
1 多様化する高校生
2 高校中退の実態
3 広義の中退調査
4 高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定試験)
第6章 高校教育における2000年以降の新たな動向
1 学習指導上の改革
2 生徒指導上の改革
3 特別支援教育の導入
4 「個に応じた手厚い指導」
第7章 取り残された子どもたち
1 非進学者の実態
2 高校中退者のその後
3 生活保護世帯と児童養護施設の子どもたち
4 行方不明の子どもたち
5 まとめ
第Ⅲ部 学校教育と児童福祉の連携
第1章 「子ども」から「大人」への移行と学校教育
1 「子ども」から「大人」への移行
2 成人年齢の引き下げをめぐって
3 「子ども」の労働について
第2章 子どもの貧困問題
1 脱落型不登校と貧困問題
2 貧困の深さ
3 教育費負担
4 就学援助制度
5 セーフティネットは機能しているのか?
第3章 連携にあたって――学校教育からの検討
1 児童福祉法の改正と子どもの保護
2 社会的養護
3 要支援(イエローゾーン)とその周辺にいる子どもたち
4 「自己肯定感」の問題なのか?
5 基本的スタンスの違い
6 情報共有
第4章 今後の課題
1 短期的課題――教員研修の見直し
2 中期的課題――キーパーソンの育成
3 長期的課題――「子ども」から「大人」への移行支援
終わりに
事例一覧(出典)
文献一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

27
不登校をはじめ長期欠席を子どもの個人責任から見直してまだ間もない。貧困や社会的孤立など様々な社会問題を背景に長期欠席の子どもたちは存在する。それを既存の学校文化に当てはめ直すだけでは、子どもたちの傷は癒されない。学びを人権と捉え、学校を見直す必要があるだろう。2020/03/15

katoyann

16
長期欠席の歴史を振り返り、戦後の貧困状態による欠席率の高さが憂慮された時代から高校まで子供を通わせる人々が9割以上を超えた70年代から80年代の登校拒否問題を経て、現代では貧困による長期欠席(不登校)が再び増加の一途を辿っていると分析している。不登校研究の第一人者による大著というべき研究書であり、児童虐待が背景に潜む不登校が増えているため、学校と児童福祉の連携が急務だとする。教育を受ける権利が貧困によって阻害される時代であることを改めて痛感した。2025/02/23

崩紫サロメ

6
がっつり貧困問題を扱った本。もともとは思春期の精神疾患とかに関心があってそういう本を探していて手に取ったものの1冊だったのだが、戦後の人身売買から始まり、現代も縮まらない経済格差の中で「取り残された子どもたち」。衝撃の連続だったが、何とか読んだ。「学校教育はゼロからプラスへの方向であるのに対して、児童福祉はマイナスからゼロへの方向である」というスタンスの違いも印象的だった。2019/11/11

ジム

1
長い目で見てあげたい。2019/08/27

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