芝園団地に住んでいます――住民の半分が外国人になったとき何が起きるか

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芝園団地に住んでいます――住民の半分が外国人になったとき何が起きるか

  • 著者名:大島隆【著】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 明石書店(2025/12発売)
  • 2026年も読書三昧!Kinoppy電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~1/12)
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  • ISBN:9784750348940

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内容説明

共存? 共生? コミュニティは誰のもの?
芝園団地をめぐる葛藤と努力は、移民社会を迎えようとする
私たち一人ひとりの羅針盤だ。
――星野博美(作家)

2016年の米大統領選挙で排外主義の台頭を目の当たりにした著者は、
取材から帰国した後、住民の半数が外国人の芝園団地(埼玉県川口市)に移り住む。

日本人住民の間に芽生える「もやもや感」と、
見えない壁を乗り越えようとする人々を描いたノンフィクション。

芝園団地やほかの外国人集住地域に関する報道や研究は少なくない。本書に独自性があるとすれば、外国人住民が増えた地域で暮らす日本人の「感情」に焦点を当て、掘り下げようと試みたことにあると思う。
外国人に対する不安や不満といった住民感情は、否定するだけでその人たちの心から消えていくものではない。向き合い、そうした感情を生み出す根源を探る。そのことに意味があるはずだという思いは、この団地に住む中で、そして世界でますます反外国人・移民感情が広がる中で強まっていった。(「あとがき」より)

日本人と外国人が同じ場所で暮らすとき、何が起きるのか。
住民には、どのような感情が生まれるのか。
そこで起きること、芽生える感情に対して、どうすればいいのか。

これは、そんなことを問いかけながら芝園団地で暮らす、一人の住民の記録だ。

目次

プロローグ
第一章 一つの団地、二つの世界
新たなチャイナタウン
自治会に入る
高齢化する日本人住民
外国人住民が過半数に
交わらないパラレルワールド
団地の光と影
第二章 ふるさと祭り
団地が最もにぎわう日
日本人住民の「もやもや感」
心の中のトランプ
露店めぐり「誰の祭りか」
「昔からの住民のことも」
中国人住民も参加
やぐらは解体された
第三章 「もやもや感」の構造
「言っちゃいけないけど思っちゃう」
「ただ乗り」批判
見えない壁
少数派になる不安
「私たちの団地」という意識
生活トラブル
ステレオタイプ
第四章 中国人住民の実像
中国人社員旅行への視線
住民の多くはIT技術者
なぜ中国人住民が増えたのか
八割が「日本人住民と交流したい」
「もう都会の若者は来ない」
第五章 共生への模索
芝園かけはしプロジェクト
顔が見える関係
一緒に何かをする
共存か共生か
浮上した避難所分割案
文化の折り合いをつける
自治会と住民の思い
第六章 芝園団地から見る日本と世界
多数派の不安
守るべき中核文化とは
ディープストーリー
多数派の特権意識
反外国人感情の芽を摘む
外国人政策のパラドックス
新しい「私たち」というアイデンティティ
エピローグ
あとがき
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

104
大阪に住む自分が埼玉県川口市の芝園団地を知ったきっかけはあるブログ記事を読んだことだ。その記事は写真も頻繁に使われていて「エスニックやわぁ」という印象で終わってしまった。だが本書を読み終えるとそんな単純な話ではないことがよく分かった。総括的な意味で最後の方に学術的なことは書かれているが、それよりも著者自身が芝園団地に実際に住んでみて体験したことの方が興味深い。今後、日本では住民の半分が外国人になる町というのも珍しくなくなるだろうから、この本はそのときの参考書になるだろう。2020/08/11

どんぐり

91
安田浩一の『団地と移民』にも出てくる埼玉県川口市の芝園団地。大友克洋の漫画『童夢』のモデルになった場所で、団地が完成したのが1978年。いまは住民の半分が外国人で、中国人住民の増加と日本人住民の高齢化で急速に変化し、1つの居住区に交わらない2つの世界がパラレルワールドとして現れている。そこに2017年から住み始めた著者の大島さん(現在は朝日新聞ワシントン特派員)が、「私たちの団地だったはずが」の住民の意識や行動、団地の自治会、「芝園かけはしプロジェクト」などをリポートしている。特に、中国人住民のゴミ問題や2020/07/28

Willie the Wildcat

85
US/Sweden/SG/JP、これまでに生活した4か国。どの国でも安全性と利便性を重視。人種を意識したことはないが、意識せざるを得ない体験は数えきれない。『モヤモヤ感』は万国共通であり、『不満の二重構造』も至極自然なヒトの感情。共存・共生云々を意識せず、最低限のProtocolを理解・順守し、自分の軸を守る。過渡期を経て、落ち着くところに落ち着くはず。偏見・差別の無いコミュニティ?う~ん、希望は捨てないが過渡な理想家でもない。但し、それなりに”痛み”を経験した分だけ、心に余裕を持つことだけは心がけたい。2020/02/29

なゆ

77
ふと気になって手に取ってみた。気がつくと、近隣のコンビニをはじめ飲食店でも外国人のバイトや店員さんがやたら多い。スーパーで買い物してても、見た目だけじゃわからないが日本語じゃない会話が飛び交っている。この本に出てくる芝園団地はURの物件で、著者が団地の住民となり自治会の活動をしながら書かれている。住民の過半数が外国人で、住んでる日本人も高齢者が多いとなると、いろいろ大変そうだ。共存と共生。そして、ひとくくりにして批判したり、ステレオタイプなイメージを取り払うこと。わかってても、難しいのだろう。2019/12/23

おさむ

52
外国人労働者の受け入れ拡大が始まる日本だが、既に多くの外国人が日本で働き、生活している。本著は中国人が過半を占める埼玉県内のUR団地に住む新聞記者の体験記。生活者であり観察者。二つの視点がある事でバランスがとれた作品になっている。単純な異文化交流、多元主義では「もやもや感」が残る。多数派から少数派へと変わる側の持つ不安と不満。それは、米国のトランプ大統領の支持者達にも通じる感情だと著者は指摘する。共存か、共生か。これからの日本を考える上でヒントがもらえる良書。読売新聞の書評欄でも取り上げられていました。2019/11/04

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