内容説明
「おばけは怖くありません。機械ですから」
彼女にはいくつかの優れた機能がある。話題が無限分岐し堆積していく雑談でも自然言語による受け答えができる。ZMPを見極めながら階段や斜面の昇り降りができる。補給なしに六時間以上の連続稼働ができる。ドアノブを掴んで回すことができる。――おばけが見える。
白川研究室は「出る」と言われる場所や噂を調査する対怪異アンドロイド・アリサを開発した。機械の彼女は、呪いも祟りも受け付けない。ゆえに、恐怖心もない――。深夜に山奥の廃村を調査したアリサは、搭載された機能を駆使して、さまざまな異常を検知する。白川教授の研究テーマに興味を惹かれ、初めて研究室を訪問した新島ゆかりが、アリサが持ち帰ったデータを見ると……。
恐怖を感知しない美麗アンドロイドVS.予測不能な「怪異」。
第8回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉特別賞を受賞した新感覚ホラー・エンターテインメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅがー
3
科学で怪異に対抗というか検証というか今までありそうで無かった気がする設定で面白かった。主人公?のアンドロイドも機械的な言動がありそこも面白い。お話一つ一つもそこまで長くは無くサクッと読めるのも良かった。2025/12/28
彼方から
0
ホラーでありSFでありちょっとコメディ風味もあり、そしてそれがちゃんと混ざり合っている。素晴らしい。2026/01/03
鰹よろし
0
存在とは観測によって成立し、認知によって意味が付与される。人間を模してアンドロイドは作られ、怪異は時に人に紛れるという。時にヒトコワは怪異を超越し、アンドロイドは怪異の一方的優位性をぶち壊す。人間とアンドロイドの会話の成立はどちらのらしさに寄っているのだろう。アンドロイドと怪異の相対においては人を対象とするどちらのルールが適用されているのだろう。「らしさ」を照合し三者を分かつもの、その正誤をいったいどうやって判断・定義できるだろうか。それぞれの近似を以て人間(セカイ?)の実存を問う試みはときめいちゃうよ。2026/01/02
c3pomotohonzuki
0
高性能アンドロイドを用いた怪異の調査録。 人と似て非なる機械と、認知を歪め理解を阻む怪異の取り合わせ。 解決には至らない、この落ち着きのなさがホラーらしい。 「現実は一つより多いが複数より少ない。怪異はきっと、そんな隙間に存在する」2025/12/27




