内容説明
警視庁公安部が事件を捏造!
前代未聞の国家犯罪の全貌を暴き
権力の闇に迫る
調査報道大賞を2年連続受賞ほか、各賞総なめの
NHKスペシャル「“冤罪”の深層」シリーズ、
ついに書籍化!
軍事転用が可能な精密機器を不正に輸出したとして横浜市の中小企業の社長ら3人が逮捕された大川原化工機事件。
長期勾留ののち異例の起訴取り消しとなり、会社側は国と東京都に賠償を求めて提訴する。
第一審で証人として出廷した現役捜査員は「まあ、(容疑は)捏造ですね」と衝撃の証言。
裁判は、警視庁公安部と東京地検の違法捜査を認め、国と東京都に約1億6600万円の賠償を命じて確定。原告側の全面勝訴となった。
衝撃の冤罪はなぜ起きたのか。警視庁公安部で何が起きていたのか。
NHKディレクターである著者は、早い段階からこの事件を取材。多数の内部文書や音声記録を入手し、警視庁公安部の捜査を徹底検証した。
制作したNHKスペシャル「冤罪の深層」シリーズは大きな反響を呼び、これまでに10個もの賞を受賞している。
本書では、番組未放送の独自取材の内容や新事実を伝えるほか、告発者達との息詰まる接触の過程も明らかにする。前代未聞の国家犯罪を暴き、権力の闇に迫る、渾身のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しげ
45
95年阪神淡路発災を起き抜けのテレビニュースで知ったと当時の総理大臣が話した事を思い出します。そもそも危機管理と言う言葉も無かったと感じます。その当時に比べたら危機管理も安全保障も格段に進歩した現在でも警察(公安)やスパイ防止、防衛秘密に関する法規制は運用面において縛りが多く馴染めてないのが現状と感じます。本件冤罪は単なる功名欲しさのでっち上げ以外の何者でも有りませんが、人も国も苦労しないと学習出来ないと感じる。2026/04/05
mayumi
27
大川原化工機の冤罪事件をNHK取材班が追ったドキュメンタリー。とにかく、公安、経産省、検察、裁判所、どれもこれも酷い。実績づくりのためにありもしない事件をでっちあげた公安、輸出規制の明確な基準がなかったのにも関わらず、公安に同調した経産省、内容をよく精査せずに起訴に踏み切った検事、病気になった相嶋さんの保釈請求を却下し続け、死に至らしめた裁判所。読んでいて全てに憤りを感じた。特に進行性の胃癌になりながら、ロクな治療を受けさせてもらえなかった相嶋さんの話は涙が出た。権力の暴走。公安という組織に失望した。2026/04/06
おやぶたんぐ
11
戦慄の現在進行形ノンフィクション。完敗した国賠訴訟で、検察・警察側は事件が捏造だという主張を「壮大な虚構」と決め付けた(敗訴確定後に撤回を表明)。しかし、彼らによる捜査、起訴こそが「壮大な虚構」だった。それは個人の暴走などではなく、組織を挙げての悪意による捏造といっても過言ではなかろう。これで“安全保障”“秩序維持”などと言われても失笑せざるを得ない。多岐にわたる冤罪の問題を考えるに当たり、“所詮人ごと”“自分は大丈夫、関係ない”などと冷笑することがどれほど愚かしいかを思い知らされる。2026/01/02
OjohmbonX
9
「冤罪が晴れて良かった」とはとても言えない。大川原化工機も、同業他社も、専門家も、監督官庁の経産省も、前任の検察官も、さらには公安の警察官たち自身でさえも、「これは犯罪にはあたらない」と考えたにもかかわらず、経営陣を逮捕し、長期間勾留し、起訴まで突き進み、被疑者・被告人に猛烈なダメージを与えた事例だった。捜査を主導した警視庁公安部の問題は当然だとしても、民間企業を守らず警察に迎合してしまった経産省も、やすやすと逮捕・勾留を認めた裁判所も、問題点を理解しながら不起訴にしなかった検察も、大きな罪がある。2026/03/01
てくてく
7
軍事転用可能な精密機械を中国などに不正に輸出したという疑惑で外為法違反の罪で起訴された大川原化工の事件については、起訴取り消し、国家賠償を認めた判決の確定などの報道は見ていたものの、内容は十分に理解していなかった。規制の対象外であることが明らかであるにもかかわらず、警察組織が犯罪にしたてあげようとしたことが本書では描かれていて、その犯罪の捏造、取調べの不適切さなどが強烈だった。3人の身柄を長期拘束したこと、特に顧問の相嶋さんの保釈を認めなかったことは裁判所の判断としてはダメすぎるだろう。2026/02/14
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