内容説明
第46回小説推理新人賞受賞作。俺が稲荷神となって、はや三百年。「誉人」として選ばれた人間の願いを叶えるため、日々神社で人々の願いに耳を傾けている。俺は人智を超えた神の力を使えるが、人間の心の機微がさっぱりわからない。今回やってきた誉人の女は、病におかされ余命わずかにもかかわらず、「どうか私が殺されますように」と願った。遠からず命が失われるのに、一体何のために、誰に殺されたいのか――?
落ちこぼれの神様の少年が解き明かす、人間の不思議と宿命。読後、温かな幸福感に包まれる神様ミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シャコタンブルー
55
恋愛成就のパワースポット箱根九頭竜神社で大勢の人が順番待ちしている最中に5分も祈願している女性がいたが、その願いが叶うのか気になる(笑) 本書の「どうか私が殺されますように」の祈願には稲荷神も困惑しかない。その理由が明らかになるにつれ哀しみが増大していく。稲荷神も全知全能ではなく落ちこぼれの神として描かれ親近感が湧いてくる。人間と同等に失敗や不安を抱きながらも成長していく展開が素敵だ。「人間は神を助ける存在でもある」なるほど意義深い言葉だと感じた。謎解きも人情もあり面白い。ぜひシリーズ化して欲しい。2026/02/27
aki
30
誉人とされた人間の願い事を100叶える事によって天界に戻れるという任務を遂行すべく奮闘する稲荷神。願い事の不可解さを感じ、なぜその様な願い事をするのか本人に近づき、探りながらその任務に励んでいく。地上の生き物に姿形を変えられて、一晩に一人だけにその者を操る言葉を掛ける事ができるという遊び心ありな設定。神様ゆえ人間の心の機微たるものが不思議であったが、人間と接していく中で少しずつ理解ができる様になっていく所がなんとも微笑ましい。好きなものが増えていく喜びを知った稲荷神、それだけで幸せそうだね。2025/12/20
rosetta
26
★★★✮☆第46回小説推理新人賞を受賞作をシリーズ化した本作でデビューした作家さん。地上に派遣されたやわ神様の奮闘。2026/02/01
RRR
26
書店に立ち寄った時に、惹かれた作品。人の感情に疎い稲荷神が、選ばれた人の願いを叶えようと奮闘する話。確かにミステリー要素があり、どうやって願いを叶えるのか、興味津々でした。少しずつ人の感情を理解していく過程が丁寧に描写されていたのが好感触。「小説推理新人賞」ということで、今後も活躍してほしい作家さんです。ラストの文章が深く余韻を残すーー。2025/12/20
lucifer
23
神様と言ってもまだ見習いのやわ神様が選ばれた人(誉人)の願いを叶えるべく奮闘する。その願いは一筋縄ではいかない不思議な願いばかり。人の気持ちがわからないやわ神様には難しいものばかりだが、限られた能力を駆使し徐々に人の気持ちを理解しながら成長していくとこが微笑ましいくて良い。4つの短編どれもハートフルだし、ライトな筆致で読みやすいし面白いので本を読み慣れてない人にもオススメしたい。誉人の願いを100叶えなきゃいけないところ、まだ8つしか叶えてないからまだ続けられそうだな。2026/02/24
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