内容説明
日本文学の冒険はじまる。
男たちの眼前で、トウシューズが煮えていく。靴の主は、マリー・タリオーニ。
十九世紀を代表する、ヨーロッパの名ダンサーである。
その伝説の靴を、愛好家たちは競り落とし――食べようとしていた。
えっ、本当に食べるの? 鍋をのぞき込みながら、牽制し合う男たち。
ぐつぐつ、ぐつぐつ。
気づくと中には、ピョートル一世、井上保三郎、高崎の観音像、そして令和の大学生まで。洋の東西、過去現在を超えた食材が投げ込まれていた――。
異能の作家が、世界文学の門をくぐり、供した一皿。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
JYHS
8
物語の軸がイマイチ掴めないまま読み進んで、結局あらゆる交錯する話と登場人物に翻弄されて読み終えたような、読まされたような感じ。活字を読む作業。2026/01/01
ジジ
5
バレリーナのトゥシューズを煮て食べようとするお話なはず… サンクトペテルブルクの都市を作ったピョートル一世と高崎に白夜観音を建てた井上保三郎が交錯するし、高崎の大学生であると思われる語り手の主人公がとりとめもなくいろんなことを語りながら進んでいく、何とも言えない作品。 なかなか、あらすじをなんと書いてよいのか。 本作品にあらすじを求めるのは違うような気がする上に、主人公が語るままに受け止めるしかないだろうと思う作品。2025/12/24
イツキ
3
なんとも掴みどころのない小説でした。大学生が狭いアパートで鍋を囲んだり、ピョートル1世や井上保三郎や高崎の観音像にまつわる話が描かれたり、その合間合間で妙に毒舌な地の文に罵倒されたりと支離滅裂で訳がわからないというのが率直な感想ですがそれを含めて作者の思惑通りと物語中で言われているのがまた小憎らしい。題材になっている歴史背景を知っていればもっと面白いのかもしれませんが、そのあたりの知識がなくても不思議な魅力が感じられる作品でした。2025/12/29
雫川
1
面白かった2025/12/20




