内容説明
これがSNS時代のフィールドワーク術だ!
中国は宗教大国だった!? 奇っ怪な神々が跋扈する中国各地のディープな信仰世界を、TikTokを駆使した「お手軽フィールドワーク」で活写する前代未聞の民俗学ルポルタージュ。福建在住の異色の民俗学者が描き出す、知られざる中国の素顔に刮目せよ! 驚きの取材写真180点超もフルカラーで一挙収載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さとうしん
19
抖音にアップされている動画を手がかりに中国内地の淫祠邪教……もとい民間信仰を探る試み。通常中華圏の民間信仰というと台湾や東南アジアでの報告となるのだが、前作に引き続き大陸をメインフィールドとし、文革によって廃れたとされていたシャーマニズムなどの民間信仰がしっかり生き残り、かつ現代的な展開を遂げていることを生々しく報告。豊富なカラー図版とともに中国の旅あるあるも追体験できる。前作のテーマの無常信仰にも続考があり、読み応え抜群。2025/12/12
佐倉
17
中国SNS、Douynの短尺動画に投稿される村のお祭りや廟といったスポットの動画たちを「一般大衆が自らの手で民俗誌(のようなもの)を編み始めた」ものとし、それを元に中国各地を飛び回りながら非常に活き活きとした中国民間信仰の姿を炙り出していく。セクシー九尾の狐とタイの御守プラクルアンの関係、和式大黒天の逆輸入現象、俗も俗なお盆の様相など日本に馴染みのないものも軽妙な文体で紹介するのでとても面白かった。廈門の国際仏具展覧会、タイ最大の呪物市場タープラチャン市場など世の中には知らない世界があると興奮させられる。2026/03/03
XX
15
著者が中国の田舎に淫祠邪教を求めた探訪記。調査のツールはTikTok。取り上げているのは「張五郎」「セクシー九尾狐」「逆輸入大黒天」「お盆フェス」「中原の無常」(これらは文革で淘汰されたはずが、どっこい中国人民はしぶとかった)。どれも一風変わったユルイ神様たちで、大切にしている重要な信仰というより、現世利益と現状のガス抜きを兼ねた発散の場としての色が濃くて面白い。中国共産党がなければ、中国はあちこちでおおっぴらにヘンテコ宗教行事が行われているもっと愉快な国だったかもしれなかったのにと思うとつくづく残念だ。2026/02/11
kenitirokikuti
13
著者の前著『中国の死神』を少し読んでいたので、これが何なのか気がついたのだった。いろいろ取り締まりが厳しそうに見える2010-20年代の中国だが、それは都市の話であって、やはり農村に行けば怪しげな開運グッズとともにキッチュな偶像神が跋扈しているのだった。日本式大黒天というかいわゆる「福の神」が売られたり、狐神の亜種としてボディコンギャルふうの九尾狐の画像とか、ドンキみたいなあれこれがおもしろい2025/12/13
Ayana
11
めちゃくちゃ面白かった!中国版TikTokには、民俗学者が涎を垂らすほどの習俗ショート動画が溢れているらしい。著者はスマホ片手にビビッと来たところへ赴く。豊富な写真と軽妙な文体で書かれたレポートだ。ビジュアル強めな珍神たちには度肝を抜かれた。特に無常。そして中国、シャーマン多すぎ。憑依しすぎ。はちゃめちゃで自由で適当だけど、時に憩いの場となる民間信仰。だいたいが原色ギラギラ。なんかいいなぁ。自分のいる社会だけが世界じゃない。元気が出た。2025/12/24
-
- 電子書籍
- プレイボーイ公爵 ハーレクイン




